透き通るような青が印象的なカクテル「チャイナブルー」。まるで青空のような清々しい青い色合いが最大の特徴です。味わいもグレープフルーツとライチを感じるの爽やかさかさで、お酒があまり得意じゃない人からも人気を集めています。
今回は、そんな根強い人気を誇るカクテル「チャイナブルー」の味わいやレシピ、名前の由来などをご紹介します。
「チャイナブルー」とは
チャイナブルーは、ライチリキュールをベースにしたフルーティーなカクテル。カクテルの中でもポピュラーな部類で、その名前のイメージどおり澄み切った青空のような清々しさが最大の特徴です。
ベースであるライチの持つ優しい甘さとすっきりとしたさわやかさが魅力で、度数も高くないことからお酒に弱い人でも飲みやすいカクテルになっています。
チャイナブルーの味の特徴
チャイナーブルーには、グレープフルーツジュースが入っているので、さっぱりとした味わいがあり、さらにライチ独特の甘さと香りが一体となった飲みやすい味わいです。
また、チャイナブルーでは、炭酸水に香草類・柑橘類の果皮のエキス・砂糖を混ぜた「トニックウォーター」を使う場合もあります。
ブルーの色とさわやかな味わいは、夏の暑さをも吹き飛ばしてくれそうです。
チャイナブルーのアルコール度数は低め
チャイナブルーのアルコール度数は約5~8度とカクテルの中でも低めと言えます。薄めのウイスキー水割り程度の度数、というイメージでしょうか。
チャイナブルーに使用されているブルーキュラソーはアルコール度数が20度ですが、グレープフルーツジュースやトニックウォーターで割っているため、チャイナブルー自体はアルコール度数が低くなっています。
アルコールに弱い人でも楽しみやすいカクテルの1つなのではないでしょうか。
チャイナブルーのカロリー
チャイナブルーのカロリーは、100mlあたり60kcal前後です。
一杯分はだいたい180kcalになりますのでカクテルの中でもカロリーは低めです。
チャイナブルーの名前の由来
チャイナブルーの「チャイナ」は、国名の中国を直接指している訳ではありません。中国が発祥の陶磁器、中でも世界的人気のある景徳鎮を指しています。
欧米では中国のことは頭文字が大文字の「China」、陶磁器のことを小文字の「china」書き表します。発音はどちらも「チャイナ」です。
景徳鎮はレッド、イエロー、ブルー、ブラックなどエキゾチックな彩色が施されており、世界中に収集家のいる旧知で人気の陶器です。チャイナブルーはその景徳鎮のはっきりとしたブルーをイメージして作られました。
また中国の陶器というところから、ライチが味のポイントとして使われています。ライチは中国で紀元前から栽培されている名産品で、まさに中国を代表するフルーツで、あの楊貴妃が最も愛したフルーツとも言われています。
ちなみに、ライチの歴史は意外と浅く、日本を含め中国国外にその存在が知られるようになったのは1980年代。ライチが世界中に知られるようになった当初、その独特の香りと甘さは大きな話題を呼び、たちまち人気となりました。
チャイナブルーの歴史について
チャイナブルーがいつどこで誕生したかなどの詳細は明らかになっていません。
神秘に包まれたアジアの交流品として、景徳鎮の陶器は昔からヨーロッパの貴族に珍重されていました。東洋独特の景徳鎮の華やかな色と柄は、昔の西洋社会で多いに人気であったと言われています。そんな景徳鎮のブルーをイメージして作られたカクテルであることは確かなようです。
チャイナブルーのカクテル言葉
チャイナブルーのカクテル言葉は「自分自身を宝物だと思える自信家」。
飲む人に、自信を持つことの素晴らしさ説いてくれるかのようなカクテル言葉ですよね。進む道に迷った友や恋人に、チャイナブルーをチョイスしてみてはいかがでしょうか。
一方、女性へ贈る際は「自信家の君へ」という意味に変わります。憧れの女性や高嶺の花といった女性へのカクテルにぴったりですね。
カクテル言葉とは
花言葉があるように、カクテルにもそれぞれ込められた意味があります。しかし色や香りで単純に想像できるカクテル言葉は意外と少ないものです。反対に想像もつかないようなカクテル言葉を持っているものが多いようですね。
カクテルを一緒に味わう相手やシーンに合わせて、カクテル言葉を意識してみるのもオツなものです。言葉ではなくカクテルで自分の気持ちを伝えることができますし、秘めた思いを込めてカクテルを贈るというおしゃれな演出もできます。
美味しいチャイナブルーの作り方・レシピ
実は、チャイナブルーの作り方にはいくつものパターンかあります。例えばトニックウォーターで割る・割らないなど、プロの中でも意見が分かれているのです。
作り手によって様々なアレンジが可能な点も、楽しいですね。まさに変幻自在の空色のとおり、どこか自由なイメージが感じられるカクテルです。
チャイナブルーのレシピ
いろいろなレシピがあるので、代表的な材料をいくつかご紹介します。
日本バーテンダー協会の公式レシピ
・ライチリキュール(デイタ) 30ml
・ブルーキュラソー 10ml
・グレープフルーツジュース 45ml
日本ホテルメンバーズ協会の公式レシピ
・ライチリキュール(デイタ) 30ml
・グレープフルーツジュース 90ml
・ブルーキュラソー 2tsp
(1tsp=ティースプーン1杯を意味します)
トニックウォーターを入れないレシピ
・ライチリキュール(デイタ )30ml
・グレープフルーツジュース 90ml
・ブルーキュラソー 10ml
トニックウォーターを入れるレシピ
・ライチリキュール(デイタ) 30ml
・グレープフルーツジュース 45ml
・トニックウォーター 45ml
・ブルーキュラソー 10ml
チャイナブルーの作り方
チャイナブルーの作り方にはシェイクとビルドで作る2つの方法があるので、好みや材料により選択してください。カクテルづくり初心者なら、シェイカーなしのビルドが気軽にチャレンジできるのでおすすめです。
また、グレープフルーツジュースはあらかじめしっかり冷やしておくことが美味しく作るポイント。さらに、ジュースではなくグレープフルーツの生搾りに変えることで、よりフレッシュな味わいが出ます。
シェイクで作る場合
シェイカーに材料を入れ、最後に氷を入れてシェイク20回します。あとは氷を入れたグラスに静かに入れれば完了です。
※トニックウォーターで割る場合、シェイクはできません。
ビルドの場合
氷を入れたコリンズグラスに材料を入れ、バースプーンでステアすれば完成です。
トニックウォーターを入れる場合は、最後に入れましょう。ビルドグラスの中の氷になるべく触れないように材料を入れ、軽くステアするようにしましょう。
ステアのやり過ぎは氷を溶かすことになり、味わいを薄めてしまいます。
チャイナブルーにおすすめのグラス
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画像:amazon.co.jp
チャイナブルーのグラスはバリエーション豊かに楽しむことができます。例えば丈の高いコリンズグラスや大きめゴブレットなどもおしゃれにマッチします。
他にもワイングラスを利用してもOK。特に炭酸を入れる場合は大きめなグラスにゆったりと入れるのが良いでしょう。
仕上げに冷凍ライチの果実を入れると、より華やかで香り豊かなカクテルにグレードアップしますよ。
チャイナブルーはこう飲む!美味しい飲み方解説
時間をかけて飲めるカクテル
チャイナブルーはロングカクテル(グラスに氷が入った状態で提供されるカクテル)に分類されます。氷があるので、冷たいままの状態を比較的長く保つことができます。
そのため、急いで飲む必要はなく、味や香り、そしてその美しさを堪能しながら飲みましょう。
食中酒というよりは食前・食後のお酒
チャイナブルーは、食後や軽いおつまみをゆっくり食べながら飲むカクテルとしておすすめです。相性の良いおつまみと一緒なら、さらに楽しい時間つくってくれます。友達や恋人と楽しい話をしながら、ゆっくり味わいましょう。
炭酸な人でも楽しめる
トニックウォーターはベースが炭酸水です。そのため、炭酸水が苦手だと飲みにくくなってしまいます。
炭酸が苦手な方は、トニックウォーターを使用せずその分グレープフルーツジュースを多めに使用すると、炭酸なしでチャイナブルーを楽しめます。
チャイナブルーのベースとなるお酒の選び方
チャイナブルーに使用するお酒は、ライチリキュールとブルーキュラソーの2つ。
ベースとなるライチリキュールにはいくつも銘柄がありますが、中でも「デイタ」がレシ使用されているレシピが多いようです。
フランスのペルノ・リカール社が作るデイタは、プロがこぞって指名するライチリキュールの代表格。ライチの香りを強く感じられる逸品です。日本でも手に入りやすいので、選べばまず間違いないでしょう。
ライチリキュールは他にも種類があり、アルコール度数やライチの風味が違います。慣れてきたら、自分にあったものを選んでみるのも楽しいですね。
またブルーキュラソーにも色々な種類があり、アルコール度や味わい、色合いは様々です。価格も幅があるので、好みのタイプをチョイスしましょう。
¥814 (¥3 / ミリリットル)
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
チャイナブルー以外のライチリキュールを使ったカクテル3選
楊貴妃
材料
・ライチ・リキュール 10ml
・桂花陳酒 30ml
・グレープフルーツ・ジュース 20ml
・ブルー・キュラソー 5ml程度
作り方
楊貴妃は桂花陳酒をベースとしたショートカクテルで、シェイクで作ります。
ライチ・リキュール・桂花陳酒・グレープフルーツ・ジュース・ブルー・キュラソーを入れシェイクし、グラスに注いだら完成です。花を盛り付けることでおしゃれに演出できます。
エメラルドグリーンの色合いが特徴的な楊貴妃。名前の由来は、ライチを愛したと言われる、才色兼備の唐の女性・楊貴妃からきています。金木犀の香りのする桂花陳酒を使っているので、とてもいい匂いのカクテルです。甘ずっぱく爽やかな味わいなので飲みやすいです。アルコール度数はだいたい11%~13%程です。
¥1,734 (¥867 / 本)
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
ライチグレープフルーツ(チャイナキス)
材料
・ライチ・リキュール 45ml
・グレープフルーツ・ジュース 適量
作り方
氷を入れたタンブラーにライチリキュールを注ぎ、グレープフルーツ・ジュースを入れます。バースプーンでステアすれば完成です。ミント・チェリーやグレープフルーツを盛り付けると見た目が華やかになります。
楊貴妃がライチを愛したことから、別名チャイナキスと呼ばれるカクテルです。ジュースのように飲みやすく、フルーティな味わいが特徴です。食事をしながらでも楽しめるカクテルです。爽やかな風味なので、夏にもぴったりでしょう。
ディタ・フェアリー
材料
・ライチリキュール 30ml
・ホワイト・ラム 10 ml
・グリーンペパーミント 10 ml
・グレープフルーツジュース 10 ml
・トニックウォーター 適量
・ミントの葉 お好みで
作り方
ライチリキュール・ホワイト・ラム・グリーンペパーミント・グレープフルーツジュースをシェイクして氷に入れたグラスに注ぎ、最後にトニックウォーターで満たします。ミントの葉を添えると爽やかな風味が増します。
薄緑色の色味からフェアリーの名が付いているカクテル。名前の通り、ライチリキュールは代表格とも言える銘柄・ディタがおすすめです。甘くすっきりとした味わいなので、お酒が苦手な方でも飲みやすいでしょう。
チャイナブルー以外のブルーキュラソーを使ったカクテル3選
ブルーハワイ
材料
・ホワイトラム30ml
・ブルーキュラソー15ml
・パイナップルジュース30ml
・レモンジュース15ml
作り方
シェイカーにホワイトラム・ブルーキュラソー・パイナップルジュース・レモンジュースを入れてシェイク。クラッシュした氷を大きめのグラスに入れ、その中にカクテルを注ぎ、レモンやパイナップルを飾りつけたら完成です。
クラッシュした氷と南国フルーツ、そしてブルーキュラソーが醸し出すエメラルドブルーがハワイを彷彿とさせます。レモンジュースが入っているので、さっぱりとしたフルーティな味わいになっています。ブルーハワイはストローが2本さしてあるのが定番で、1本は予備の意味で添えられていますが、2人で飲んでも良いです。
マリブサーフ
材料
・ココナッツリキュール 30ml
・ブルーキュラソー 10ml
・トニックウォーター 80ml
作り方
マリブサーフはビルドで作ります。
氷を入れたグラスにココナッツリキュール・ブルーキュラソー・トニックウォーターを入れて軽くステアします。最後にスライスレモンやカットレモンを添えれば完成です。
マリブサーフでは、ココナッツリキュールの代表格である「マリブ」を使用します。マリブは、アメリカ西海岸にあるサーフィンで有名な町で、そのお酒に海をイメージさせるかのようなブルーキュラソーを混ぜて、サーフィンや海を連想させるかのようなカクテルになっています。度数はカクテルの中でも平均的で、ココナッツの甘さとブルーキュラソーの苦味が感じられます。
スカイダイビング
材料
・ホワイトラム 30ml
・ブルーキュラソー 20ml
・ライムジュース 10ml
作り方
ホワイトラム・ブルーキュラソー・ライムジュースをシェイクし、グラスに注いで完成です。
スカイダイビングは日本生まれのカクテルで、全日本バーテンダー協会コンペティションで1位となったこともあります。
ブルーキュラソーのほろ苦さにライムとラムが加わった独特の味わいです。度数が高めなので、アルコールに強い人でも楽しめます。
まとめ
青空のように澄んだブルーのチャイナブルーはアルコール度数も低いので、お酒の弱い人でも飲みやすいカクテルです。おしゃれなグラスに入れれば、楽しみも倍増しますね。
レシピも作り方も、自分の好みでチョイス・アレンジが可能なカクテルなので、是非トライしてみてはいかがでしょう。暑い夏におすすめの一杯です。