「弁当×お酒」をテーマに色んなテイクアウトフードや、お弁当をつまみにお酒を楽しむ「酒弁」。
今回は、SNSなどで一躍話題になった100円ローソンの「ウインナー弁当」をピックアップ。ひと手間加えてアレンジしたら、弁当の域を飛び出したつまみになった。
酒弁とは?
コロナ禍においては、テイクアウトやデリバリーの需要が増し、これまで食べたことのないようなお店のグルメを自宅でも気軽に楽しめるようになりました。だからこそ、美味しいグルメで家飲みを楽しんでみたいと思いませんか?
「酒弁」は、その名の通り「弁当×お酒」をテーマに色んなテイクアウトフードや、お弁当をつまみにお酒を楽しもうという飲兵衛の探究心を満たす連載。
「人にはわからないかもしれないけど〇〇とお酒の相性がたまらない」「たまたま合わせた〇〇とビールのセットが最高だった」
飲兵衛ライター・ふくいが、あなたも実践できる最高の「酒弁」を探して街を彷徨います。
ライタープロフィール
ふくい:兵庫県出身。コの字酒場大好き、老舗の塩対応にグッとくるライター。 下町に暮らし、商店街で酒を飲む毎日。
100円ローソンのハードコアすぎる「ウインナー弁当」
弁当は箱に入っている持ち運べるという形をなすだけで、可能性が無限大だから不思議だ。
ネットニュースやSNSで「ウインナー弁当」を知ったとき、「やるやん、100円ローソン!」と心で100回くらい“いいね”を押した。200円で弁当を出そうという心意気と、ごちそうが溢れるこの時代に、ごちそうの原点とも思える白米とウインナーを組み合わせた引き算の構成。
日の丸弁当に次ぐ傑作ではなかろうか。
このお弁当を製造しているのは、米どころ新潟県にあるミシマデリカで、おにぎりや寿司のシャリを製造し、米飯を得意とする工場。
ラベルには国産米使用と記してあり、安くてもクオリティにこだわった弁当であることがうかがえる。
原材料に表記されているのは、白飯、ウインナー、スパゲティ、ケチャップ、黒ごま。家で冷蔵庫に何にもなくて、料理する気もおきないときの組み合わせでもあるんだけど、これがいいんだよね。
実はこの弁当、とある運営部長が発案し、発売までに10年かかった商品なのだそうだ。「大好きなおかずだけを白米の友にしたご飯が食べたい」という気持ちはわからなくもない。私も餃子とビールだけで永遠に飲みたい日がある。
レンジで温めてから食べて、飲んでも美味しいのだが、ご想像通りの味である。ここまでシンプルな構成ということは、足し算の可能性もあるだろう。ということで、アレンジ料理にチャレンジした。
あなたは茹で派?焼き派?焼き派のワタシはちょいアレンジでいただく
ウインナーは、茹でる派と焼く派がいると聞く。
わたくしは断然焼く派であり、BBQのフランクフルトは皮が裂けるくらいに焼きたい派だ。
ということで、ホットサンドメーカーを使い、同じく100円ローソンで入手したとろけるチーズをプラスし、焼きチーズウインナー弁当を作っていきたい。
作り方は、ご飯とウインナーを詰めて、チーズをのせて焼くだけ。きちんとケチャップも均等にのるようにするのがコツだ。
この時点で既に美味しい香りがしてきた。成功間違いなし!と笑みを浮かべ、ギュウッとサンドする。
ウインナーは全部で5本あるので1本だけ残して、下に敷いてあるスパゲティとともにいただく。
チーズが焼ける音を聴きながら、お先にハイボールというわけだ。
焼く前のウインナーも皮の歯ごたえや肉の旨みがあって、きちんと美味しい。ゴクリと酒を飲んでは、ホットサンドを少し開けて覗き見ると、香ばしい香りがふわりと広がる。酒が進みますなぁ。
見るからに酒に合う、いい色になってきた。もしかして焼きおにぎりみたいになっているかも?と期待して、容器に戻してみる。
チーズと焼けば、ハイボールの相棒に
焼き目はいい感じだったが、プレスが足りなかったのか、ご飯がほろりと崩れてしまった。でも最初のウインナー弁当と比べて、明らかにツマミの顔へ変わった。
焼いたことでウインナーの香りがたち、チーズがジャンクさを演出。ハイボールと交互にやるのがふさわしい弁当になったのだ。チーズとウインナーの脂っぽさに、シュワシュワっと強炭酸が喉をかけぬけていく。
200円ちょっとのハイボールと、200円の「ウインナー弁当」にスライスチーズ一枚で合計500円弱。ワンコインで立派な酒とツマミが楽しめる。
ウインナーとチーズときたら、タバスコや黒胡椒を振って、味変するのもいい。少し醤油をたらすのもアリだろう。
もっと豪華にいくならば、目玉焼き。どんなものをプラスすれば、美味しいのだろう?と考えを巡らせるのも楽しいものだ。
スパイシーに仕上げれば「泡盛コーラ」をあわせたい
スパイシーに味変したら、少しジャンクな組み合わせを試してみたくなって、泡盛コーラ。
「Ryukyu Bubble Cola(琉球バブルコーラ)」は沖縄の酒造メーカー「久米島の久米仙」が発売した、泡盛をコーラで割ったものだ。
タバスコの辛さを追いかけるように飲めば、後味にコーラの甘さが残る。
コップに注がずボトルごとグビグビ飲むと、昼酒がさらに美味しく感じる。きっとお腹いっぱいになったら、このまま昼寝してしまう。そう思いながら、酒と弁当は止まらない。
ハードコア「ウインナー弁当」をあなただけのツマミに
弁当をツマミにするときは色んなおかずを少しずつ楽しむ場合がほとんどだが、ハードコアな「ウインナー弁当」は一つの素材で工夫して酒を飲む楽しさを教えてくれた。
あなたなら、「ウインナー弁当」とどの酒を合わせるだろうか。弁当と酒の世界は奥が深い。ぜひ、ワンコインではじめられる新しい世界にチャレンジしてみてほしい。
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