料理をする人であれば、頻繁に使うであろう調味料「みりん」。日本特有の調味料で、煮物や照り焼きといった、和食の味付けにはかかせません。
実はこの「みりん」、古くは“呑むためのお酒”として親しまれていたって知っていましたか!?
江戸時代にはお酒として楽しまれていた「みりん」
江戸時代の百科事典「和漢三才図会」に記載あり
“料理に使う調味料”という認識が強い現代においては、なかなか想像し難いかもしれませんが、みりんは元々“お酒”として楽しまれていたんです。
みりんがお酒として楽しまれていたのは、江戸時代の頃。当時書かれた、図説百科事典「和漢三才図会」の中にも、みりんが“甘いお酒”として一般市民の間で楽しまれていたという記述があるため、この説は正しいと言えそうです!
下戸や女性を中心に人気を集めていた
お酒として楽しまれていたみりんですが、ベロベロに酔っ払うために飲むような類のお酒ではなかったようです。
「和漢三才図会」内には、“女の人やお酒に弱い人でもあらゆる方が楽しめる粋なお酒”と書かれいます。
このことから、みりんは誰もが気軽に楽しめる優しいテイストの日常酒だったことがわかります。
日本最古の味醂(みりん)蔵が企画した「美淋酎」って?
江戸時代のお酒「美淋酎」を伝統の技で再現した“みりん”
日常的に飲まれるお酒として、一般市民に広く知れ渡っていたみりん。各関連文書に“飲まれていた”記載はあるものの、細かい製法や原材料については詳しい記載がどこにもされていないんです。
そんな、“幻の味わい”のみりんを現代に再現しようと立ち上がったのが、九重味淋(ここのえみりん)のプロジェクト「美淋酎」です。
九重味淋245周年の記念事業としてみりんをもっと広めたい!
九重味淋は、安永元年(1772年)より愛知県碧南市でみりんを造っている日本最古のみりん専業メーカー。創業245周年を迎えるなかで “みりんをもっと広めたい!”という想いから、江戸時代に楽しまれていた「美淋酎」を再現することになったのだそうです。
正確なアルコール度数さえもわからないほどのわずかな情報から、当時の味わいを再現するためには、みりん造りに対する確かな技術・知恵が必要になってきます。
九重味淋では、日本で最も長くみりんを造っている老舗ならではの独自技術と経験を活かし、数少ない情報の中から「美淋酎」のレシピを作成。
製造の際も、こうじの出来具合・米の蒸し具合・もろみをかき混ぜる「かい入れ」のタイミング・熟成期間・もろみを搾る際の圧力など、作業ごとに細かい検証を行い、試行錯誤した結果……、“幻の味わい”と呼ぶに相応しい甘くて美味しいお酒「美淋酎」が完成しました!
「美淋酎」を実際に飲んでみた!
いわゆる“みりん”とはまったく違う!ロック・ストレートでも美味しい
実際に飲んでみると、これまで考えていたみりんとはまったく違う味わいに驚きを隠せませんでした。いわゆる料理酒のようなアルコール臭さは全くない、まさに飲むためのお酒。米由来のナチュラルな甘みは口当たりも良く、上質な熟成日本酒を飲んでいるかのように感じました。
そのままでももちろん美味しいですが、氷を入れてロックスタイルで楽しむことでも「美淋酎」の味わいをダイレクトに楽しむことができます。
おすすめの飲み方は「美淋酎レモンサワー」
今回、九重味淋さんに美味しい飲み方を教えていただきました!それが、「美淋酎レモンサワー」。
レモンサワーを作る際、焼酎の代わりに「美淋酎」を使います。炭酸を加え、生搾りのレモンを加えれば完成!美淋酎のすっきりとした甘さがレモンの風味を引き立ててくれる、飲みやすいレモンサワーといった印象です。
シロップともハチミツとも違う、ナチュラルな甘みと酸味のバランスは未体験の味わい。一度飲んだら病みつきになってしまいそうです。
Makuakeでプロジェクト開始
今回の「美淋酎」を再現するプロジェクトは、クラウドファンディングサイトMakuakeにて支援受付が開始されています。5/13現在、既に目標額の500,000円を超えるなど、Makuake内でも大注目のプロジェクトとして多くの方から支援を集めています。
リターン(返礼品)としては、「美淋酎」に加え九重味淋の人気商品がセットになったものなど、お得なものも多数用意。支援は最小金額で3000円から可能なので、興味を持った方は一度にMakuakeのページを確認してみてください!
Makuakeのプロジェクトはこちら。
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