「弁当×お酒」をテーマに色んなテイクアウトフードや、お弁当をつまみにお酒を楽しむ「酒弁」。
今回は3回目にして初の試み!いわゆる典型的な「弁当」ではなく、気になる“テイクアウト飯”での酒弁を試してみようと思う。
そう、弁当の定義は実に幅広いのだ。
ということで、2021年8月にオープンするなり話題となっている鳥貴族の系列店「トリキバーガー」をテイクアウト。20代のお金のないころお世話になっていた全品298円の居酒屋「鳥貴族」との奇妙な邂逅をお届けする。
酒弁とは?
コロナ禍においては、テイクアウトやデリバリーの需要が増し、これまで食べたことのないようなお店のグルメを自宅でも気軽に楽しめるようになりました。
だからこそ、美味しいグルメで家飲みを楽しんでみたいと思いませんか?
「酒弁」は、その名の通り「弁当×お酒」をテーマに色んなテイクアウトフードや、お弁当をつまみにお酒を楽しもうという飲兵衛の探究心を満たす連載。
「人にはわからないかもしれないけど〇〇とお酒の相性がたまらない」「たまたま合わせた〇〇とビールのセットが最高だった」
飲兵衛ライター・ふくいが、あなたも実践できる最高の「酒弁」を探して街を彷徨います。
ライタープロフィール
ふくい:兵庫県出身。コの字酒場大好き、老舗の塩対応にグッとくるライター。 下町に暮らし、商店街で酒を飲む毎日。
お金がない時代を支えてくれた「鳥貴族」との再会。衝撃の「トリキバーガー」とは?
「鳥貴族」は全品298円のお財布にやさしい居酒屋。国産鶏肉を使用し店で串打ちする焼き鳥が自慢のチェーン店だ。20代前半の頃はアルバイトが終わったら仲間と「トリキ集合」していた思い出があり、チェーン店でありながらも、どの店舗へ赴いてもなんだか懐かしい気持ちになれる。
ここ10年で関西からぐんぐん進出し、気が付いた時には全国展開。東京に住んで10年の私は、なんだかトリキと上京してきた気分でいた。
ある日、コロナ禍で「居酒屋が恋しい…」と思いを募らせる私のもとに、「鳥貴族」がバーガー店を出すというニュースが舞い込んだ。
心躍った。
居酒屋が軒並み落ち込む中で明るいニュースだ。「頑張れ!トリキ…!」。絶対行くと心に決め、オープン翌日にお店へ向かった。
「トリキバーガー」!!「鳥貴族」のテーマカラーである黄色とメニューの均一価格を引き継いでいる。
いいぞ!トリキ。
店内で食べたいところだが、私は鳥貴族といえば酒なのである。バーガーにも酒を合わせたいので、テイクアウト一択で店を後にした。
とにかく鳥貴族の片鱗を味わいたいのだ
どうでもいい話だが、私はワンオクのTakaに森夫妻のDNAを感じて、ほっこりするタイプだ。「トリキバーガー」でも「鳥貴族」の片鱗(DNA)を味わいたい。
というわけで、下記のメニューと酒をチョイスした。
<テイクアウトしたもの(全て税込)>
・トリキバーガーセット(ポテト・ドリンクつき) 590円
・焼鳥バーガー(てりやき) 390円
・ヤンニョムチキン 390円
<コンビニで買ったもの>
・ビール
・レモンサワー
・焼酎
本当はトリキの軟骨入りのつくねが大好きなので、「つくねチーズバーガー」を注文したかったが、人気すぎて売り切れていた。
しかし、全て国産食材仕様なのに、バーガーセットは590円、バーガー単品は390円の均一価格って安すぎないか。
トリキバーガーの代表作はビールとともに
プシュッと缶ビールをあける音がはじまりの合図だ。総員、位置につけ!
今回選んだのは、「キリン ラガービール」。1888年にキリンビールの創業ブランドとして登場したこの1本は、日本のビールの原点ともいえる。ビールの本場であるドイツから醸造家を招いて造るなど、その苦労は文章として読むだけでも泣けてくる。
130年以上飲み継がれてきた、飲みごたえ抜群のビールはしっかりとした味付けであろうバーガーにも負けることなく、極上のペアリングを生み出してくれるはず。
まずは店名を冠した「トリキバーガー」から。メニューに「トリキバーガーの代表作!」と書かれ、「1枚もののむね肉100gにサクサクの衣をつけて」と重量まで表記しているあたり、非常に好感がもてる。
持ち帰るまでにそこそこ時間が経っていたのだけれど、チキンの衣はザクザク!身もやわらかで、安心感のある味わい。食べ応えもあり、みんなの定番になってくれそうだ。
なによりも、ビールがごくごくイケる。フライドチキンやから揚げがビールに合うのと一緒だ。キリンラガーらしい、ホップの効いた飲みごたえと苦味にあう。
もちろん、キリンラガー以外にも合いそうなビールはたくさんあると思うので、思い思いの銘柄で「ビールかけるバーガー」の組み合わせを楽しんでみて欲しい。
早々にビールを飲み干したら、お待ちかねのドリンクに。
酒飲みはドリンクセットを活かす!ソフトドリンクに焼酎を注ぎチューハイに
バーガーをつまみにするとき、酒飲みとして1つ悩ましいポイントがある。それが「セット」についてくるドリンクどうするか問題だ。
「セットのほうがお得だけど、別でビールやチューハイを買うつもりなのでドリンクはいらない」と考える人も多いかもしれないが、ここは発想を変えてみてほしい。
そう、セットについてくるドリンクに焼酎を注ぐのだ。
今回選んだ組み合わせはは、オレンジジュースに甲類焼酎のベストセラーともいえる銘柄「タカラ焼酎」だ。
100%のオレンジジュースに注ぐと、焼酎の酒っぽさが抹殺されて、酔えるサイドドリンクになる。これがやりたくて、テイクアウトしたと言っても過言ではない。
焼鳥バーガーとレモンサワーで居酒屋気分を満喫
今回選んだ中で一番鳥貴族っぽい味わいだったのが、「焼鳥バーガー~てりやき~」である。
てりやきのソースは、鳥貴族の焼鳥のタレをベースにしており、お肉はジューシーなもも肉。やや醤油味の強いタレがマヨネーズと混ざった、罪深き味わい。
これには、居酒屋っぽいドライなレモンサワーをあわせたい。ということで、「こだわり酒場のレモンサワー」をチョイス。酸味、アルコール感と非常にバランスが良く文句のつけようのない、ザ・スタンダードな味わいのレモンサワーはRTDの粋をこえる、まさに酒場のレモンサワー。
程よい酸味と炭酸感が食欲を増幅させ、2つめのバーガーなのにぺろりと食べられるのだ。
あ~、バーガーに一味唐辛子をかけたくなってきた!!
「ヤンニョムチキン」はポテトとセットで
シナモンが香るヤンニョムソースがたっぷり絡んだ「ヤンニョムチキン」は、甘辛くてやみつきになる味わい。ハンバーガーでヤンニョムって盲点だった…。
文句なしにうまいし、ビールにもチューハイにも何にでもあうのだ。手がベタベタになるが、その食べづらささえも愛しく感じる。
ちょっとソース多すぎる…と思うあなたは、残ったソースをポテトにつけるがよい。お酒が足りなくなるので。
トリキの精神にジンとくる。ハンバーガー×酒のアメリカンな「酒弁」
「たかが焼き鳥で「世の中を明るくしていきたい」。 それが鳥貴族の誇りです。」
これは、鳥貴族のHPにある社長言葉である。
トリキバーガーを食べてみて、ほろ酔いの頭で「鳥貴族の精神は変わらずにあるのね…。」とジンとくるとともに、「鳥貴族」への恋しさも一層強くなった。世の中が落ち着いたら、トリッキーに会いに行って、お酒と釜飯を頼んでからメニューをダラダラ見る、あの時間を過ごしたいのだ。
しんみりと鳥貴族への想いを語ってきたが、「トリキバーガー」は行くとなんだか元気になれる店である。
現在は1号店として大井町に店を構えているが、売れ行き次第では今後も多店舗展開していくはず!
店内でシンプルにバーガーを味わうもよし、「酒弁」としてテイクアウトしてお酒のおつまみにするもよし。バーガー好き、トリキ好きはぜひ足を運んでみてほしい。
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「酒弁」では、色んな街のお弁当や気になるテイクアウトをご紹介していきます。
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