発泡酒とビール、違うのはわかるけど何が違うのかわからない…
どちらも普段飲む機会が多いものですが、その違いをしっかりと説明できる方は少ないのではないでしょうか。
ということで今回は「発泡酒」と「ビール」の違いについて詳しく解説していきます!!
ビール好きの皆さん、必見の内容ですよ!
ビールの定義を学ぼう
発泡酒とビールの違いを見ていく前に“いったい発泡酒とは何か”、を知るために定義を学んでいきましょう!!
実は、平成30年4月1日に酒税法が改正され、今まで使われていたビールの定義が少し変わりました。
その違いも見ていこうと思います。
まず改正前、つまり平成29年3月31日までは「原料(水・ホップを除く)における麦芽の使用率が2/3以上で、アルコール度数が1%以上20%未満のもの」がビールと定義されていました。さらに、使える原料も主原料である水やホップ、麦芽の他に米やとうもろこしなど制限があったのです。
しかし改正後、つまり現在のビールの定義は「原料(水・ホップを除く)における麦芽の使用率が1/2以上(50%以上)で、アルコール度数が1%以上20%未満のもの」となりました。
さらに、使える副原料も改正前のものに果実や果汁・香味料が追加されたのです。
法律改正でビールと名乗れる飲み物が増えた!
簡単に言うと、酒税法が改正されたことによって「ビールと名乗れる飲料が増えた」ということ。
麦芽比率55%で今までビールと名乗れなかったものや、副原料にフルーツが使われているものを「ビール」として売ることができるようになったのです。
具体的な例を挙げると、オレンジピールやコリアンダーシードの入っているホワイトエールや、果実の入ったフルーツビールが発泡酒ではなくビールとして販売されるようになりました。
発泡酒の定義を学ぼう!!
ビールの定義がわかったところで、続いて発泡酒の定義を見ていきます。こちらも改正前と改正後をご紹介します。
改正前は「麦芽の使用率が2/3未満(約67%未満)である、もしくは麦芽の使用率2/3以上(約67%以上)だが国の定める原料以外を使っている」という内容でしした。
しかし改正後、「麦芽の使用率が1/2未満(50%未満)である、もしくは国の定める原料以外を使っている」となりました。
先ほどもご説明した通り、改正によって“国の定める原料”の範囲が幅広くなったんですね。
ちなみに、庶民の強い味方「第3のビール」は麦や麦芽以外を原料としたものや、発泡酒に別のアルコール飲料を加えたものを指します。
しかし、平成35年10月には、発泡酒の定義にビールと似た苦味価、色度のものも加わることになり、現在の第3のビールが発泡酒と名乗れるようになるものも出てくるようになるのだそうです。
税金も変わってビールや発泡酒の値段も変わった!
さらに「ビール」「発泡酒」「第3のビール」にかかる税金の値段も改正されます。
元々、価格のうち税金の占める割合は、ビール42%、発泡酒36%、新ジャンル商品27%でした。しかし、3段階に分けてこれらの税率が一本化されます。(最終段階は2026年予定)
つまり、今よりビールが安く買えるようになる一方で、第3のビールは値上がりするということになりますね。
低価格が1番の魅力であった発泡酒や第3のビールはいったいどのような進化を遂げるのでしょうか。これからのビール業界の商品構造が大きく変わっていくことになるかもしれませんね!!
発泡酒とビール、その違いをまとめると…?
法律が絡んできて少しややこしくなってしまったので、ここでもう1度発泡酒とビールの違いを簡単にまとめます。
違いは主に2つ。
①麦芽の使用率が違う
麦芽の使用率によって、ビールと発泡酒は区別されています。
②使われている原料が違う
ビールで使用できる原料の範囲は広くなりましたが、ビールとして使用を認められている原料とそうでない原料によってビールと発泡酒が区別されています。
まとめ
発泡酒とビールの違いは正しく理解できたでしょうか?
ちょうど酒税法が切り替わっている最中のため、少し難しい部分もあったかもしれません。
しかし、酒税法が変わることによって多様なビールが生産されるようになり、私たちのビールライフがもっと豊かになると考えたらとてもワクワクしますよね!!
ぜひ、正しい知識をつけてより良いSAKE LIFEを過ごしてみみてください♪