ノンアルコールビールと聞くと、あまりおいしくないイメージを持つ方も少なくないではないでしょうか?
しかし、最近のノンアルコールは各社力を入れていることもあり、非常においしく仕上がっています!
その仕上がりはまるでビールのような味わいのようなものもあれば、ビールとは別物としておいしく仕上がっているものまで多岐に渡ります。
実は世界的に見てもアルコールを控える動きが主流となっていることから、ノンアルコールビールにますます注目が集まっています。
実際に10年前と比較するとカナダは約4倍、イギリスは約3倍、フランスは約1.7倍もノンアルコールビールの消費量が増加しているというデータもあり、日本でも消費量は増加傾向にあります。
ここではすでにノンアルコールビールを飲んだことがある方や、興味はあるけどまだ飲んだことがない人に向けて、今後ますます注目を集めていくであろう、おすすめのノンアルコールビールについて紹介していきます。
ノンアルコールビールとは
ノンアルコールビールとは、アルコール分1%未満の「ビールテイスト飲料」のことです。
つまり、全くアルコールを含まないものと1%未満の微量なアルコールが含まれているものがノンアルコールビールとして販売されています。
現在ではノンアルコールビールの種類は多く、それぞれ様々な特徴があります。
ここでは、簡単に大きく2つに分けてご紹介したいと思います。
味わい重視タイプ
1つめは、とにかくビールの味わいを再現することにこだわったノンアルコールビールです。例えば、キリンの零ICHIやサッポロのプレミアムフリー、アサヒのドライゼロなど。
もともと2009年に飲酒運転防止をはじめとし、コンプライアンスの観点から日本でアルコールが全く含まれないノンアルコールビールが登場しました。そういった背景からもハンドルキーパーの方はもちろん、次の日の朝早い人やなどから支持されています。
健康面重視タイプ
2つめは、健康面を重視したノンアルコールビールになります。
例えば、サントリーのオールフリーやキリンのカラダFREEなど。
こういった商品はカロリーや糖質、プリン体が0や脂肪の吸収を抑える効果、脂肪を落とす効果と様々な特徴があります。
健康上の理由でビールが飲めない人や、健康が気になり始めた人から支持されています。
トクホと機能性表示食品の違い
健康面を重視したノンアルコールビールを見ていると、特定保健用食品とトクホの2種類の機能性表示食品が表記されている表品があります。
トクホと機能性表示食品の大きな違いは、表示の許可を得る前に消費者庁の審査があるかないかです。
トクホは許可制で、許可を受けたい企業は様々なデータを消費者庁に提出し審査を受けたのち許可を得ることができます。一方、機能性表示食品は消費者庁に様々な情報を届けるだけで表示することができるのです。
つまり、機能性表示食品よりもトクホの方が信頼性が高い商品であると言えます。
アルコール入りノンアルコールビールが存在する?
冒頭で述べたようにノンアルコールビールの定義は、アルコール分1%未満の「ビールテイスト飲料」のことです。つまり、微量なアルコールが含まれていても1%未満であればノンアルコールとして販売されます。
有名な例では、ビールではありませんがホッピーはアルコール0.8%なので、酒税法上はノンアルコール飲料に含まれることです。
もちろん、ノンアルコールビールだからと言ってアルコールが含まれていれば、妊婦や授乳中の方、ハンドルキーパーには悪影響を及ぼしてしまう可能があります。
アルコールが全く入っていないノンアルコールビールが飲みたい場合は、アルコール度数が0.00%と表記されているかを確認しましょう。
ノンアルコールビールの選び方
様々な種類があるノンアルコールビールの、気分やシーンにぴったりな選び方を紹介します。
アルコール度数をチェックする
最も重要なのは、アルコール度数を確認することです。
アルコールが含まれていても大丈夫な人は問題ありませんが、アルコールが飲めない人はしっかりと0.00%であることを確認しましょう。
目的別で選ぶ
味わいを重視するのか、それとも健康面を重視するのか目的別に選ぶ方法です。
飲み会の席や平日の夜、休日の昼間であれば味わいを重視したノンアルコールビールを、健康の意識が高ければ、トクホや機能性表示食品の表示がある銘柄を選ぶのが良いでしょう。
加えて、トクホや機能性表示食品を選ぶ場合は期待できる効果や成分を基準に選ぶのがおすすめです。
普段飲んでいる銘柄で選ぶ
普段ビールを飲んでいる方であれば、自分の飲んでいるメーカーや銘柄のノンアルコールビールを選ぶことをおすすめします。
普段キリンの一番搾りを飲んでいるなら零ICHI、アサヒのスーパードライを飲んでいるならドライゼロなどを選ぶことによって普段のビールの雰囲気や感じを楽しむことができます。
生産国で選ぶ
これは大きく日本で作られたノンアルコールビールか、海外で製造され輸入されたノンアルコールビールであるかです。
日本と海外のノンアルコールビールの味わいが変わる大きな理由は、その製造方法です。
日本では酒税法の問題で、ビールを製造してからアルコールを抜く方法ではまずアルコール濃度1%以上の飲み物を造る行為に許可が必要であり、かつ酒税がかかることから、最初からアルコールが含まれないノンアルコールビールを作る必要があります。
これによって、全くアルコールが入っていないノンアルコールを安く実現できるのです。
一方、海外では一度作った普通のビールからアルコールを抜いています。これによって本物のビールに近い味わいを実現しているのです。
製造方法の違いから、全くアルコールが入っていないことを重視するのか、それとも味わいを重視するのかで国内と海外のノンアルコールビールを選んでみてはいかがでしょうか?
おすすめノンアルコールビール20選
おすすめのノンアルコールビールを20種類紹介します。
アルコール度数0.00%を18種類とアルコールが含まれているものも2種類紹介しますので、購入の際はご注意ください。
各メーカーごとに紹介するので、味わいや機能、雰囲気などメーカーごとの違いなども感じながら気になる銘柄を探してください。
ビール以外のノンアルコール飲料については「ビール以外も!お酒が苦手でも楽しめる人気のノンアルコール飲料31選」でも詳しく紹介しています。
アルコール濃度が0.00%のノンアルコールビール
ここで紹介するのはアルコール0.00%の完全ノンアルコールビールです。
カラダFREE
「カラダFREE」は、キリンが製造するノンアルコールビール。最大の特徴は機能性表示食品でなんと食物繊維が入っていることです。
この食物繊維によって脂肪を「減らすこと」ができます。
肥満傾向の方が健康をより意識する人にはおすすめの商品となっています。
キリンによると、1日1本12週間飲み続けることによってお腹周りの脂肪が減る効果があるのだそう。90%以上のユーザーが味に満足しているというデータから、味わいも楽しめるノンアルコールビール。カロリー・糖質・プリン体が0になっています。
パーフェクトフリー
「パーフェクトフリー」はキリンが製造してる機能性表示食品で、食物繊維を含んでいます。
この食物繊維によって、脂肪の「吸収を抑える」と糖の吸収を「穏やかにする」2つの効果を期待することができます。
カラダFREEとの違いは、カラダFREEがお腹周りの脂肪を減らす機能であり、パーフェクトフリーは脂肪の吸収を抑える機能です。
よって、揚げ物など糖や脂肪が気になるけどビールと合わせていただきたい時に、パーフェクトフリーにする効果を発揮。カロリー・糖質が0となっています。
零ICHI
「零ICHI」はキリンが製造しているノンアルコールビールで、キリンの一番搾り製法を活かして本当のビールに近いおいしさを目指した商品です。
一番搾り製法といえばキリンのこだわり製法であり、ビールの一番搾りは大変人気な商品となっています。
「とにかくビールが飲みたいけど、飲めない!!」そんなシーンで、本物に近い味わいを楽しむことができます。
缶の大きさは250ml,350ml,500mlとあり、334mlの小瓶もあるので、幅広いシーンや飲む量に合わせることができるのも特徴です。
カラダを想うオールフリー
「カラダを想うオールフリー」はサントリーが製造しているノンアルコールビール。南海キャンディーズがテレビCMをやっていることから、ご存知の方も多いと思います。
最大の特徴は機能性表示食品で、内臓脂肪を減らす効果があることです。ビールと同じ原料を用いた贅沢な味わいは、90%以上のユーザーから満足の声があるのだとか。
サントリーによれば、BMIが25~30と高めの方におすすめの商品となっています。こちらも摂取量目安は1日1本となっているので、飲みすぎには注意が必要です。
もちろん、カロリー・糖質・プリン体が0です。
オールフリーライムショット
「オールフリーライムショット」は、サントリーが製造しているノンアルコールビール。特徴は、ライムを一絞りしたようなすっきりと爽快なビールの味わいを楽しめることです。
食事と合うのはもちろん、運動後やランチ、昼間の気分転換と他のノンアルコールビールよりも様々なシーンで手軽に楽しむことができます。
カロリー・糖質・プリン体が0となっています。
オールフリーコラーゲンリッチ
「オールフリーコラーゲンリッチ」はサントリーが製造している、世界初のコラーゲン入りノンアルコールビールテイスト飲料。
ノンアルコールビールにコラーゲンが入っているだけで驚きですが、なんと1缶350mlで2000mgものコラーゲンを摂取できることができるのだそう。
ある調査では、20~50代の日本人女性1日の食事で摂取できるコラーゲンの量は1.9gなので、これ1本で平均摂取量と同じだけのコラーゲンを摂ることができます。加えて、通常のコラーゲンよりもコラーゲンの大きさを1/60にする事で、コラーゲンの形も吸収されやすいように工夫が施されているのだそう。
注意点は1日のコラーゲンの摂取目安量は5~10gになっているので、摂りすぎないようにすること。もちろん、カロリー・糖質・プリン体は0となっています。
プレミアムアルコールフリー
サッポロが製造している「プレミアムアルコールフリー」。この商品の特徴は、味わいにこだわった点です。
ビールと同じ製造方法や麦芽100%麦汁を使っていることに加えて、生産者と協力し原料の状態を把握して製造しているのだそう。また、ビール好きの方の休肝日に、プレミアムフリーとビールに合う食事を紹介するキャンペーンも行っています。
こちらもビールが飲みたいけど飲めないシーンで、本物に近い味わいを楽しむことができます。
うまみ搾り
「うまみ搾り」は、尿酸値を下げる「アンセリン」という成分が50mg配合されていることが最大の特徴。アルコール度数0.00%なのはもちろん、プリン体も0なので、休肝日などにも最適。
大麦エキスを使用することによって、リッチに仕上げた飲み口はさすがの一言。体に気を遣いながら、美味しいノンアルを飲みたいという方におすすめの1本ですね。
サッポロプラス
「サッポロプラス」は、サッポロが製造している、ノンアルコールビールテイスト飲料史上初の特定保健用食品(トクホ)です。
糖の吸収を穏やかにする効果があるので、ビールが飲みたいけど健康に気を使いたい時期におすすめ。また、ビールに近い味わいが再現されているので、食事のお供にもぴったりとなっています。
サッポロによれば、1日あたりの摂取目安量は1本なので、飲みすぎないように注意!こちらも、カロリー・糖質・プリン体が0です。
ドライゼロ
「ドライゼロ」は「目指したのは、もっともビールに近い味」ですがコンセプトとして掲げられているアサヒ製造のノンアルコールビール。なんと2016年から2019年の4年連続でノンアルコールビールテイストで売上NO.1となっています。
アサヒによれば、ドライゼロとカルピスを6:1で作るダブルカルチャードが紹介されているので試してみても良いでしょう。カロリー・糖質が0となっています。
ドライゼロフリー
「ドライゼロフリー」は、ドライゼロのカロリー・糖質ゼロに加えて糖質、プリン体も0と健康志向がアップしたアサヒが製造している商品
新たに人工甘味料ゼロを打ち出している、新時代のノンアルコールビールと言える1本です。
ヘルシースタイル
「ヘルシースタイル」最大の特徴は、特定保健用食品(トクホ)であり、肥満の原因になる食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにする事で、脂肪の吸収を抑える効果がある点。
脂肪の多い食事を摂りがちな方や、血中中性脂肪が気になる方の食生活改善にぴったりです。1日1回1本が摂取量目安になっているので、飲みすぎには注意してくださいね。カロリー・糖質が0となっています。
ヴェリタスブロイ
「ヴェリタスブロイ」は、ビールの本場ドイツが原産国ノンアルコールビール。大きな特徴は、ビールの味わいに近いノンアルコールビールであることです。
ユーザーからは、最もビールに近いと言われるほどその完成度は高いものとなっています。
その高い完成度を実現するのがビール純粋令と呼ばれるビールに関する法律。これは世界最古の食品に関する法律でもあり、今尚ドイツでは運用されています。これに則り、添加物を一切使わず、麦芽・ホップ・水・酵母のみを原料として製造しています。
龍馬1865
「龍馬1865」は、日本ビール株式会社が製造している“ビール通好み”の味わいと評判の1本。麦芽100%と2種のホップを用いて製造されていることによって、ビールに近い味わいを楽しむことができます。
ユーザーの中では「龍馬1865」と「ヴェリタスブロイ」がノンアルコールビールの中で、ビールに近いも味わいと言われることも少なくはありません。
カロリーは他のノンアルコールビールよりも高めですが、その分味を楽しむことができるので、試してみてはいかがでしょうか?
忍者ラガー(ノンアルコール)
「忍者ラガー」は、日本初のハラル認証済商品となった1本。ハラル認証とは、食事に制限があるイスラム教でも食べることができる食品であるという印になります。
味わいもビールの本場ドイツ産の麦芽100%にこだわっているので、匂いと共に非常に濃厚。こちらの商品には、アルコール度数4.5%の忍者ラガーという通常のビールも存在するため、購入の際には注意が必要です。
小樽ビール ノンアルコール ブラック
「小樽ビールノンアルコールブラック」は、北海道で約250年もの歴史を持つ小樽ビールが製造した1本。
原料は麦芽とホップ、小樽の水、酵母のみを使い、原料や製造にこだわりをもって生産しています。
特徴としては、ノンアルコールの中では珍しい黒タイプであることです。ノンアルコールですが、豊かでクリーミーな泡立ちと香ばしく深いコクと味わいを楽しむことができます。
Niigata BEER NON ALCOHOL
「Niigata BEER NON ALCOHOL」は、新潟県にある新潟麦酒株式会社が製造した1本。新潟麦酒株式会社は小規模のマイクロブルワリーながら、100種類以上のビールを手がけています。
特徴はホップを贅沢に用いることによって、ビールらしい苦味と香りが際立つことです。
マイクロブルワリーこだわりのノンアルコールビールは、ビール好きにとっても満足度の高い仕上がりになっていると評判です。
微量のアルコールが含まれるノンアルコールビール
微量のアルコールが含まれるノンアルコールビールを紹介します。妊婦や授乳中の方、ハンドルキーパーの方は注意が必要です。
ブローリー 0.9%
ブローリーはオーストラリアが原産のノンアルコールビール。アルコール度数は0.9%とノンアルコールビールの中では高い部類となっていますので、飲む際には注意が必要です。クリスタルモルトという麦芽とロースト大麦の上質な原料を用いることで深い琥珀色とコクを楽しむことができるのが特徴です。
ビールと同じ原料と製造工程で作られているので、よりビールに近い味わいを楽しむことができます。
またカロリーも通常のビールが100mlあたり約40kcalに対して15kcalと低カロリーなので、健康面にも気を遣うことができます。
常陸野ネストビール ノンエール
「常陸野ネスト ノンエール」は、木内酒造合資会社が製造しているノンアルコールビール。木内酒造合資会社は、茨城県にて190年もの間酒造りをおこなっている老舗で、海外でも広く知られているクラフトビールメーカーです。
イギリス産のプレミアムモルトの中でもコクのあるモルトを使用し、軽くもしっかりとビールの味わいを楽しむことができます。
フクロウのパッケージと、わずかに琥珀色がかかった色合いが特徴です。
クラウスターラー
ワールド・ビア・アワード金賞、ワールド・ビア・カップ金賞、セレクション・モンディアル・ドゥ・ラ・ピエール最高金賞、DLGドイツ農業協会 金賞など、数々の賞を受賞した経歴を持つ「クラウスターラー」。
ビールの本場ドイツ産ということもあり、その味わいは実に本格的なピルスナーのような味。食事のお供にしても違和感なく楽しめる1本です。
ノンアルコールビールを飲む時の注意点
未成年にはおすすめしない
アルコールが一切含まれていなければ、法律上問題なく未成年でも飲むことができます。
ただ、各メーカーは未成年が飲酒に興味を持つきっかけとなり、未成年飲酒に繋がる危険性があることから、20歳以上を対象として開発しており、未成年の飲用はおすすめしていないと発表しています。
未成年者の飲用を避けるために、各メーカーは販売の際には年齢確認をすることを販売者に求めています。
微量なアルコールが入っている場合がある
繰り返しですが、特に妊婦・授乳中の女性は注意が必要です。
本当にアルコールが一切含まれていないノンアルコールビールであるかをしっかり確認しましょう。
基本的には、国内の大手ビールメーカーの商品であればアルコール度数は0.00%であることが多いです。そのため、海外からの輸入されたものや、各地域で製造される地ビールは念のためしっかり確認しておきましょう。
全くアルコールの含まれないノンアルコールビールに関しては、妊娠中や授乳中でも飲用しても大丈夫であると各主要メーカーが回答しています。
アルコールが0.00%であればアルコールによる影響はないと言えます。
まとめ
様々なノンアルコールビールを紹介しました。気になる銘柄は見つかったでしょうか?
味わいを重視したものから健康機能を重視したものまで多くの種類が販売されています。また、製造法の違いによっても味わいや匂いは異なってきます。
すでにノンアルコールビールを飲んだことある人はより自分好みの銘柄を探して新たな商品にチャレンジするもよし。まだ飲んだこのとない人はこれを機に、馴染み深い銘柄や目的に合わせた銘柄に挑戦してみてはいかがでしょうか?