日本酒のイメージがあまりないかもしれない東京ですが、実は古くより酒造りが盛んに行われていた地域なんです。
質の良い地下水を活かした酒は、日本酒ファンからも定評があります!
ここでは、東京の日本酒をピックアップしてご紹介。筆者おすすめの商品をランキング形式で10本ご紹介するとともに、東京における日本酒造りの歴史や、その味の特徴や酒蔵についても詳しく解説していきます。
東京都の日本酒の特徴
東京都の酒造業は、江戸時代の寛政二年(1790年)頃から一段と発展したと考えられています。というのも、幕府はこの年に、地元の有力酒造家十一軒を集めて優良酒製造の相談を行い、幕府所有米14,700石(2,205トン)を貸し与えて上精白酒三万樽の製造を命じているのです。
幕府直々の取り組みにより、江戸には数々の優良酒が誕生。民衆に販売され愛されました。
現在でも、伝統の技や勘、江戸の酒屋の心は息づいており、歴史を背負った蔵元がこだわりの酒を醸しています。"アスファルトだらけの大都会"というイメージを持っている方も多いかもしれませんが、東京都は良い地下水や伏流水に恵まれており、各蔵はそんな"東京の水"を活かして日本酒を造り上げているのです。
その酒の旨さは、各鑑評会などで安定した入賞成績を残していることからも窺い知ることができます。東京都の酒造組合には十軒の酒蔵が名を連ねているので、是非、各蔵の中から自分好みの"東京の地酒"を見つけてみてください。
東京都の日本酒ランキングtop10
東京都日本酒ランキング10位:澤乃井 摩湧水仕込
出典:澤乃井 奥多摩湧水仕込 [ 日本酒 東京都 720ml ]
「澤乃井 摩湧水仕込」は、国産米を精米歩合68%まで磨いた普通酒です。
毎日でも飲み飽きないような、バランスの良い中辛口の味わいが特徴。気軽に利用できる「澤乃井」の定番酒であり、日々の晩酌にオススメしたい、肩肘張らずに楽しめる一本です。
東京都日本酒ランキング9位:澤乃井 純米大吟醸
出典:澤乃井 純米大吟醸 [ 日本酒 東京都 720ml ]
「澤乃井 純米大吟醸」は、国産米を精米歩合50%まで磨き上げた純米大吟醸酒です。
ふくよかな米の味わいと、豊かに広がる余韻が特徴。ほど良い香り・味の濃さ・辛さを持つ、どこか奥ゆかしい美しさを持った一本なので、ワイングラスに注ぎ、より香りをふくらませて楽しんだりするのもオススメです。
東京都日本酒ランキング8位:多満自慢 たまの八重桜
出典:東京の酒 たまの八重桜 1800ml 石川酒造
「多満自慢 たまの八重桜」は、石川酒造創業150年を記念して、2013年に、創業銘柄「八重桜」の木版刷りの色彩豊かなラベルを復刻し発売した純米酒です。
米の旨味と甘みを引き出したコク深い味わいが特徴。バランスの良い仕上がりであり、雪冷え~ぬる燗と、幅広い温度帯で美味しく楽しめます。
東京都日本酒ランキング7位:多満自慢 大吟醸
出典:石川酒造 多満自慢 大吟醸 [ 日本酒 1800ml ]
「多満自慢 大吟醸」は、山田錦を精米歩合35%まで磨き上げた大吟醸酒です。
大吟醸らしい華やかな吟醸香、スッキリとした味わいの綺麗な酒質が特徴。乾杯酒向きの日本酒ですが、白身の刺身など繊細な味の料理と相性抜群なので、食中酒として楽しむのもオススメです。
東京都日本酒ランキング6位:多満自慢 純米大吟醸
出典:石川酒造 多満自慢 純米大吟醸 [ 日本酒 1800ml ]
「多満自慢 純米大吟醸」は、兵庫県産山田錦を精米歩合35%まで磨き上げた純米大吟醸酒です。
優雅な香りと芳醇な風味が特徴。"平成30年東京国税局 酒類鑑評会 清酒純米吟醸部門 優等賞"を獲得した確かな実力を誇る一本なので、お礼やお祝いギフトとして利用するのもオススメです。
東京都日本酒ランキング5位:多満自慢 淡麗吟醸
出典:石川酒造 多満自慢 淡麗純米 [ 日本酒 1800ml ]
「多満自慢 淡麗吟醸」は、喉越し良く爽やかな、さっぱりと飲みやすいライトタイプの吟醸酒です。
冷酒としてはもちろん、オン・ザ・ロックでも爽快な味わいを楽しめるのが特徴。いずれにしても、よく冷やして飲むのがオススメです。
東京都日本酒ランキング4位:嘉泉 田むら「山酒4号」
出典:嘉泉 田むら 純米吟醸 山酒4号 [1800ml]
嘉泉 田むら「山酒4号」は、山形県産の酒造好適米"山酒4号"を精米歩合55%まで磨き上げた純米吟醸酒です。
フルーティな吟醸香と、奥ゆきのある深い味わい、穏やかな余韻がゆっくりと長く口内に残る、やや辛口の仕上がりが特徴。数種類の酵母を使用し、低温長期醪で醸造、瓶燗火入れを採用して仕上げた、特別限定品として展開されている一本です。
東京都日本酒ランキング3位:嘉泉 特別本醸造 幻の酒
出典:嘉泉 特別本醸造「幻の酒」 [ 日本酒 東京都 720ml ]
「嘉泉 特別本醸造 幻の酒」は、酒造好適米を精米歩合60%まで磨いた特別本醸造酒です。
ふくらみのある旨口の味わい、しっかりとした飲み口が特徴。酒ツウに好まれるような後口の良さがある、晩酌用や宴会用に最適な仕上がりの一本です。
東京都日本酒ランキング2位:澤乃井 大吟醸 凰
出典:澤乃井 大吟醸 凰 カートン入 [ 日本酒 東京都 720ml ]
「澤乃井 大吟醸 凰」は、最高の米といわれる山田錦(特A)を精米歩合35%まで磨き上げた大吟醸酒です。
華やかな香りとやや辛口で軽やかな味わいが特徴。"ワイングラスでおいしい日本酒アワード2017 金賞受賞"の実力を誇る一本なので、ワイングラスに注ぎ、より香りを感じながら優雅に楽しむのがオススメです。
東京都日本酒ランキング1位:多満自慢 純米無濾過
出典:多満自慢 純米無濾過 [ 日本酒 1800ml ]
「多満自慢 純米無濾過」は、米の旨味と甘みが絶妙に調和した純米酒です。
そのバランスの取れた風味は、燗にすることで味わいの幅が広がり、より米の味を感じることができるのでオススメ。"平成27年東京国税局 酒類鑑評会 清酒燗審査部門 優等賞"、"スローフードジャパン燗酒コンテスト2015 お値打ち燗酒ぬる燗部門 最高金賞"、"ワイングラスでおいしい日本酒アワード2016金賞受賞"と、華々しい受賞歴を誇る名酒です。
東京都の酒蔵ランキングtop5
東京都酒蔵ランキング5位:中村酒造
中村酒造は、文化元年(1804年)に創業したあきる野市の酒蔵です。
地下170メートルより汲み上げる、秩父古生層に濾された清冽な多摩山系の水と、厳選した米を用い酒造りを実施。一般的な三段仕込みより一段多い"四段仕込み"を多く行い、淡麗型でありながら、米の旨味もしっかりとある酒を醸しています。
代表銘柄は「千代鶴」です。
東京都酒蔵ランキング4位:野﨑酒造
野﨑酒造は、明治十七年(1884年)に創業したあきる野市の酒蔵です。
機械化が進む世の中で現在でも"こしき"を用い、杜氏が手間暇かけて仕込んでいく"本物の手造り酒"が特徴。城山からの湧水を用いているこの酒は、都民の憩いのエリア"秋川渓谷"で広く飲まれています。
代表銘柄は「喜正」です。
東京都酒蔵ランキング3位:田村酒造場
田村酒造場は、文政五年(1822年)に創業した福生市の酒蔵です。
地元出身で南部杜氏により厳しく育てられた、精鋭揃いの蔵人たちが酒造りをしているのが特徴。良い米、良い水、確かな技術だけでなく、"和醸良酒"の言葉のもとチームワークを活かして名酒を生み出しています。
代表銘柄は「嘉泉」です。
東京都酒蔵ランキング2位:小澤酒造
小澤酒造は、元禄十五年(1702年)に創業した青梅市の酒蔵です。
秩父古生層の岩盤を掘り抜いた洞窟の奥から湧き出る仕込み水、澄み切った奥多摩の空気、厳選した原料米、そして磨き上げた技を活かして酒造りを実施。これらを結集して一滴の美酒として仕上げるのは"全社挙げての真心と研鑽努力である"という信条を掲げています。
代表銘柄は「澤乃井」です。
東京都酒蔵ランキング1位:石川酒造
石川酒造は、文久三年(1863年)に創業した福生市の酒蔵です。
"酒飲みのテーマパーク"のキャッチフレーズのもと、日本酒、ビールの製造販売の他、醸造所内にお酒を飲める飲食店も併設しているのが特徴。そんな親しみやすさがあるにも関わらず、国の登録有形文化財に指定された建造物を六棟有する、歴史ある酒蔵でもあります。
代表銘柄は「多満自慢」です。
美しい水で造られる銘酒の数々!東京の日本酒を楽しもう
江戸時代から発展した東京の日本酒造り。東京=日本酒のイメージを持っていなかった方にとっては、ここまで盛んに日本酒造りが行われていることに驚いたのではないでしょうか?
比較的低価格の日本酒も多く手に取りやすい東京のお酒。今回のランキングを参考に、ご自身お気入りに1本を見つけてみてはいかがでしょうか。