「居酒屋に来たはいいけど、この料理にはどんな日本酒が合うんだろう…?」と悩んだ経験はありませんか?
日本酒の品揃え豊富なのはとてもうれしいことですが、数がありすぎても何を基準に判断したらいいのかわからなくなってしまいますよね。
そこで今回は『スグに使える日本酒と料理を上手に組み合わせるコツ』をご紹介します!!
コツさえ分かれば…
・居酒屋で飲んでる日本酒に合う料理が注文できる
・目の前の料理に合わせて日本酒を選ぶことができる
・友達に美味しい組み合わせを教えられる
ようになっちゃいますよ~~!!
飲んでいる“日本酒の種類”で合わせる
居酒屋に行くと、大抵メニューに『純米吟醸酒』や『大吟醸酒』など日本酒の特定名称酒が書かれていますよね。
1つ目のコツはこの『特定名称酒を基準に料理を合わせていくこと』です。
今回は純米系・吟醸系・生酒系・熟成酒・普通酒や本醸造などのその他のパターンに分けてご紹介します。
①純米系
純米系の魅力といえば何と言っても『米本来の旨み』が楽しめること!!!
コク深い味わいやお米のふくよかな香りが特徴的ですよね。
そんな米!!な日本酒である純米系には実際に炊いたご飯と食べたくなる料理を合わせてみてください。
例えば魚の煮付けや煮物料理、肉料理、油炒めなんかがオススメです。
また、ご飯にバターをかけて醤油を少したらして食べるのが好き!!という方がいらっしゃるように、実はバターを使った料理との相性もバッチリなんですよ~!!
②吟醸系
吟醸系の日本酒といえば、やはりその香りを思い浮かべた方が多いのではないでしょうか。
吟醸系の華やかな香りはなんとも言えない心地よさがありますよね。
一般的に吟醸系は食前や食後に向いていると言われていますが、淡白な素材を使った料理とはすごく相性がいいんです。
白身魚の刺身やカルパッチョ、おひたし、魚の塩焼きなどがオススメです。
大吟醸酒はフルーツと合わせてもGOOD!!
逆にお肉料理など脂が多く味の濃い料理にはあまりオススメできません。
③生酒系
生酒の魅力はなんといってもそのフレッシュさが人気のポイント!!
加熱処理を一切行っておらず、まるで白ワインを思わせる爽やかな日本酒です。
そんな生酒には、白ワインに料理を合わせる感覚で選んでもらえれば、と思います。
例えば牡蠣料理、ムニエル系、オイスター料理、甘エビなどです。
魚介系の料理との相性はもちろん、さっぱりとした鶏肉料理とのペアリングもオススメです!!
④熟成酒
呑兵衛が愛してやまない熟成酒。
とろりとした濃厚な甘味はもちろん、独特な熟成香が特徴的ですよね。
日本酒とは一線を画す日本酒、普通の日本酒では考えられない料理との組み合わせが楽しめます。
食後酒にはもちろん、食中にちびちびと嗜むスタイルがオススメです。
例えば北京ダックや麻婆豆腐、豚の角煮などとの相性がいいんです。
意外な組み合わせですよね。
というのも熟成酒は「中国の紹興酒と似ている!!」と言われることもしばしば。
そのため、中華料理との組み合わせが簡単でオススメなんです。
⑤その他
本醸造や普通酒など、多くの飲食店に置かれている王道の日本酒がその他に含まれます。
香りはどちらかというと控えめですが、淡麗辛口で万人向けする日本酒です。
基本的にはどの料理とも合わせることができますが、どちらかと言うとシンプルで軽い料理がおすすめです。
例えば冷奴、塩辛、酒蒸しなどです。
濃い目の飲み口の日本酒なら味付けの濃い料理に合わせてみましょう!!
3つの基本形を覚える
こちらは日本の有名日本酒メーカー「白鶴酒造」の独自研究による研究結果です。
3つの基本形をご紹介したいと思います。
①バランスで合わせる
これは日本酒と料理の味を合わせるという方法です。
もう少しわかりやすく言うと、「濃厚な料理には濃厚な日本酒」、「薄味の料理には淡麗な日本酒」、「塩辛い料理には辛口の日本酒」と、料理と日本酒の味わいのバランスを合わせるということです。
ここでは「つりあいを取る」ことが大切になってきます。
例えば、甘辛いタレ焼きで食べる焼鳥には甘口の日本酒、塩焼きの焼鳥には、辛口の日本酒など。
なんとなくの感覚がつかめればOKです!
②ハーモニーで合わせる
これは日本酒と料理の組み合わせによって、新しい調和した味わいを生み出すという方法です。
イメージでいうと、肉料理を食べて、赤ワインが飲みたくなるような感じです。
料理の後に日本酒を飲んでも違和感がない、というところが大切なので、後味がポイントになります。
例えば、おひたしのような淡白な香りの料理と、華やかな香りの吟醸酒を合わせると、より日本酒の香りが引き立つ…といった感じです。
こちらは少し難しいので、いろいろと試しながらベストな組み合わせを見つけてみてください!
③ウォッシュで合わせる
これは口の中をリフレッシュし、料理の味わいをはっきりさせる方法です。
日本酒は料理の後味や生臭さなどの嫌味を洗い流すことができます。
お水を飲んでしまうと料理の余韻まで洗われてしまいますが、日本酒であれば程よい余韻を残し、次の料理の味も引き出してくれるという利点があるんです。
イメージでいうとソーセージを食べて、ビールが飲みたくなるという感じです。
例えば揚げ物や、ステーキなど脂っぽい料理には淡麗な日本酒などが考えられますね。
この3つの基本形は絶対的な正解があるものではなくどちらかというと感覚に近いものなので、日本酒を楽しみながら身につけていってほしいな、と思います。
合わせちゃダメ!!NGな組み合わせ
相性のいい組み合わせがあるように、NGな組み合わせももちろんあります。
最後に相性があまり良くないと思わせるNGな組み合わせを3パターンご紹介します。
①日本酒と料理の風味が反発する
これは日本酒と料理が口の中で反発するパターンを指します。
反発して苦味や渋味、舌触りの悪さといった不快な感触を生み出す場合もあるので注意が必要です。
②お互いの悪い部分を引出す
日本酒または料理の生臭み、苦味、渋味など、どちらかまた両者の欠点を引き出してしまうパターンを指します。
うまく組み合わせればお互いの良さを引き立てあうことができますが、悪い部分を引き立たせてしまう、ということも十分考えられるのです…。
③どちらかの風味や特徴を消してしまう
日本酒と料理のバランスが悪いため、どちらか一方の風味、味わい、特徴を消してしまうパターンを指します。
例えば、濃厚で香りの高い日本酒に、臭みのある魚介類を合わせてしまった場合などです。
基本的にどんな料理にも合わせやすいのが日本酒の魅力ですが、相性が良くないNGパターンもあるということは覚えておいてくださいね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
日本酒にどんな料理を合わせるのか、また料理にどんな日本酒を合わせるのか、そのコツを掴むだけで日本酒も料理も今よりもっと楽しめるようになります。
今回ご紹介したのはあくまでも「コツ」で「正解」は決してありません。
人間の味覚は人によっても変わりますし、年齢を重ねるにつれて、またその日の気温や体調によっても左右されるものだからです。
ですが、この記事を参考にすると自分の好みの組み合わせ方がわかるようになってくると思います。
ぜひいろいろと組み合わせてさらに楽しい日本酒ライフをお過ごし下さい♪