だんだん暑い季節が近づいてきました!!
暑いからって、冷たい飲み物ばかり飲んでませんか!?
冷えた日本酒ももちろんおいしいのですが、香りが広がりやすい「お燗」もとても魅力的なんですよ。
最近では、お燗を専門にした居酒屋もあるくらいで、一年中日本酒を燗で楽しむ文化も広がっています!
今回は、夏にだって飲みたい!!「お燗」の歴史や効能をご紹介します。
平安貴族も飲んでいた!?お燗の長~い歴史
日本でお燗が生まれたのは今から1000年以上前とされています。
お燗が文献で最初に登場するのは平安時代に編さんされた、律令制度やその時代の決まり事についてまとめた書物「延喜式」です。
この延喜式の中で炭をお酒を温めるために使用していた、という文意の「暖酒料炭一斛」が記されているのです。
さらにお酒を温めるために使用した鍋を「土熬堝(どこうか)」と表記している箇所もあり、平安時代にすでにお燗文化が花開いていたことがわかりますね!
1年中お燗を飲むようになったのは江戸時代!
その後、お燗を飲める期間は「旧暦の菊の節句(新暦10月初旬頃)から桃の節句(新暦4月上旬)まで」と決められ、一般的にはその期間の間にだけ楽しむものとされました。
しかし、江戸時代になると「お燗は時期に関係なく1年中楽しむもの」という文化が徐々に広まるようになっていきました。
この理由は大きく2つあると言われています。
1つ目はお酒を温める技術が向上したこと。
技術が発展したことでこれまでよりもおいしく日本酒を温められるようになったのです。
2つ目の理由は「お燗=おもてなし」という考え方が浸透したこと。
日本酒は冷やでも十分おいしいので、そのまま出してもいいですよね。
そこをあえて「温める」という手間をかけることで「お燗を出す=手間暇をかけてもてなす証」となったのです。
江戸時代よりも確実に技術の発展した現代でもお燗を出すって少し大変なこと。
そのような中で「お燗を頼み、お燗を客に出す」という行為に、客と亭主(お店)の信頼関係や気遣いがある、と考えられたのです。
初耳!?お燗の効能をまとめてみた
日本の文化に根付いてきた日本酒のお燗ですが、その効果が実はすごいんです!!
今回はそんなお燗の大きな効果を3つご紹介します!!
①冷えの改善
まずは1番広く知られている「冷えを改善」する効果。
これは温めたお酒を飲むことで毛細血管が広がり、血流がよくなるためです。
血流がよくなり毛細血管の働きが活性化することで、体がポカポカと温まるんですね。
冷え性にお悩みの女性の皆さんに特におすすめ!!
②肩こり・偏頭痛の改善
①でもご紹介した通り、お燗を飲むと毛細血管の働きが活性化します。
この働きによって皮膚の表面の血液の循環もよくなると言われているんです。
肩こりや偏頭痛の原因の1つとされているのも、冷えの原因でもある血流循環の悪化とされています。
肩こりや偏頭痛の原因は様々ですが、寒くなるとひどくなる...という方は血流循環の悪化が関係しているかも?
飲み過ぎても翌朝違う頭痛に悩まされる結果となるので適量飲酒が大切です。
③飲み過ぎを防止する
アルコールは基本的に、体温に近い温度で吸収されます。
そのため冷たいお酒は体内で一度体温程度に温めてから吸収がはじまるのです。
これは、飲んでから酔ったと感じるまで時間差が生まれてしまうということ!!
時間差によってまだいける、と思っていても後から酔いが回ってきて実は飲み過ぎていたなんて事態に陥りやすいのです。
お燗は温度が高いので、飲んでからあまり時間差なく体内に吸収されます。
時間差で酔うということが冷たいお酒に比べて少ないので、飲み過ぎ改善につながるというわけです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、お燗についての歴史と効果をご紹介しました。
夏はお酒が美味しいシーズン!!冷たいものばかり飲み過ぎずに、ぜひお燗も楽しんでみてくださいね。