生酒と大きく書かれた日本酒の瓶をよく目にしますよね。
ここまで推しているくらいだから普通の日本酒と違うんだろうけど何が違うのかわからない…そんな方必見!!
今日は生酒とはなにかをテーマに、徹底解説していきます!!
元蔵人の筆者おすすめの生酒もご紹介しちゃいます!
生酒とは?
生酒とは、一度も火入れをしていない日本酒のことを指します。
火入れは、60℃前後で日本酒を加熱し、低温殺菌することで、日本酒の腐敗と劣化を防ぐために行う大切な工程です。主に、日本酒を安定した製品にするために実施されます。
火入れを行うことで「火落菌(ひおちきん)」と呼ばれる、日本酒を酒を白く濁らせ、味の劣化させる乳酸菌の一種を殺菌したり、酵素の働きを失活させ、酒の熟成を抑えることができます。
通常、この火入れは2回。1度目は日本酒を搾った直後、2度めは日本酒を瓶詰めして出荷する前に行われますが、どちらか片方のタイミングで火入れをすることもあります。
日本酒を搾った直後の火入れのみを省略する場合は「生詰め」、日本酒を出荷する直前の火入れのみを省略する場合は「生貯蔵酒」と呼ばれます。
蔵元さんたちの間では、2回とも火入れをしていない生酒を「生生」と呼ぶことも。
生酒ってどんな味?
生酒は、フレッシュまたは爽快と表現されることが多いです。
加熱処理を行わないため、搾ったそのままの生酒にしかない特有の味わいや、フレッシュな瑞々しさが特徴だと言われています。また、一般的な日本酒に比べて、お米本来の香りをより一層楽しむことができます。
つまり、日本酒は火入れをすることで、お酒の味が落ち着き安定するという効果があり、生酒はフレッシュさをより体験することができるとおいうわけ。
同じ銘柄でも、生酒・生詰め・生貯蔵・2回火入れで香味が変化するので、飲み比べも楽しんでみてはいかがでしょうか。
おすすめの生酒
さて、生酒のことが分かったうえで、ここからはおすすめの生酒をご紹介していきます。
●備中 あわ蔵
全国新酒鑑評会で連続金賞を受賞するほどの実力蔵「白菊酒造」が醸す、「備中 あわ蔵」。
マスカットやグレープフルーツのようなフルーティーな香りと、微炭酸が特徴的な日本酒です。
優しい甘さと爽快感を楽しめる日本酒なので、白ワインのような感覚でカルパッチョなどと合わせてみてはいかがでしょうか。
●妬み(ねたみ)
徳島県の三芳菊酒造が、岩手の喜久盛酒造とのコラボ企画で醸した日本酒。
お互いの酵母を交換し仕込んだそう。
こちらの「妬み」は徳島県産の酒造好適米「日本晴」を岩手県酵母「ゆうこの想い」で仕込みました。
落ち着いた甘さとちょうどよい酸味が楽しめますよ。
ちなみに徳島県酵母を使用し、岩手県産の酒造好適米で仕込んだ喜久盛酒造の日本酒は「嫉み」。
2つ合わせて「嫉妬」になります…気になる方はぜひ飲み比べてみてくださいね。
●出羽桜 無濾過生原酒
出羽燦々を使用した無濾過生原酒の「出羽桜」。
出羽燦々は山形県が11年の歳月をかけて開発した酒造好適米です。
吟醸酒にふさわしい、キレ味の良さとさらっとした飲み口の淡麗な味わいに仕上がる酒造好適米としても有名ですよね。
こちらの出羽桜は出羽燦々の良さでもあるキレを残しつつ、味わいやすい優しい甘さの引き出された1本になっています。
どんな方でもおいしく楽しめる味わいはプレゼントとしても人気です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
生酒は加熱殺菌をすることなく、そのままボトリングした新鮮な日本酒。ぜひ、生酒ならではのフレッシュな香味をこの機会にぜひ味わってみてくださいね!