もしも居酒屋や酒屋で「天蛙(あまがえる)」という日本酒を見かけたら・・。
それは絶対に注文するべき!
今回は「天蛙」がどんな日本酒なのか、またなぜそんなにレアなのか。その秘密に迫っていきます!
「天蛙」とは?
新政"PRIVATE LAB"の最高傑作のひとつ
日本酒の革命児である新政酒造が、現在の日本酒が目指すべき味や、解決するべき問題点をクリアするためにつくったラインこそが"Private Lab"です。2008年に始まった新生「新政」の根源的な精神を伝えています。
日本酒への課題を大きく「4つ」と考えた新政酒造は、お酒そのもので問題解決の答えを示しました。
風水の象徴である白虎、青龍、朱雀、玄武の"四神"に見立てた銘柄を展開。四神がそれぞれ哺乳類、両生類、鳥類、爬虫類であるという着眼点を持ちました。
その中でも天蛙は両生類・青龍を読み解かれて製造されている銘柄。4つの中でも特に貴重なお酒として知られています!
最難関とされる製法で造られている!
「天蛙」はアルコール濃度10%以下の活性清酒、かつ瓶内二次発酵の薄にごりで造られた一本です。
「瓶内二次発酵」とは、スパークリングワインを醸すための製法。この製法を行うことで、生存している酵母によるアルコール発酵が急激に進み、炭酸ガスが発生します。
市場に流通している低アルコール発泡清酒の中には、高い酸味の確保や発酵を抑えるために、ラベルに記載する必要のない添加物を使用して製造されているものがあります。しかし「天蛙」は、このような工業的製法のアンチテーゼとして造られた酒で、あくまでも自然な方法にこだわって醸されています。
しかしこの製法は最難関とされる技術と徹底した温度管理が必要とされます。そのため、一般の流通が非常に少なく、あまり見かけないお酒として知られているのです。
「天蛙」はどんな味?
みずみずしい甘みと梨を感じるやわらかい酸味が特徴的で、お米の香りとまろやかな風味があります。
さらにアルコール分は8度と日本酒の中では低めなので、日本酒初心者の方やお酒が弱い方でもスイスイ飲めちゃいます。
炭酸感も感じられるのでサッパリといただけるのもポイント。夏におすすめの日本酒です。
天蛙を見かけたら“絶対買い”な理由
最難関とされる技術を使って造られている天蛙。
実はその製法以外にも市場でなかなか出回らない秘密があるのです!
“怒りの蛙”現象
「天蛙」は開栓することが非常に困難なことで有名な日本酒でもあります。ガス圧が強いことから“怒りの蛙”現象と言われる、吹き出し・暴発事故が起きることもあるんだとか。
この開栓の苦労する体験が非常に人気で、多くの日本酒ファンのブログや記事で「開けるのが大変で楽しかった」という記載もあるほど(笑)。
この暴れる蛙を手なずけるのが大変なことから、ビギナーには勧められないと新政酒造自ら公言しているほど管理が難しいお酒なのです。
瓶の注意書きには「浴室で開栓する事をおすすめします」と記載されているほど。中には開栓に30分以上かかったという方もいるようなので、飲むまでに一苦労するお酒とも言えますね(笑)。
酒蔵でも管理が難しい
天蛙は酒蔵でも管理が難しく、新政酒造では常にマイナス5℃をキープして管理されています。
天蛙を提供している酒屋にも「-5℃以下の保管」を厳守依頼しているそうです。
その管理方法があまりにも難しいことから、仕入れたとしても扱いきれる酒屋がなかなかないので出会える可能性はかなり低い!そのため、もしも天蛙が注文できるお店を見つけたら必ず注文するべきお酒でもあるのです!
まとめ
とにかくレアすぎてなかなか出会えない「天蛙」。
こだわり抜いた製法で造られていることから、蔵の中だけでなく、購入した酒屋の人にとっても扱いが難しい日本酒でした。
もし酒屋やお店で見つけたら、購入してみてください!そして、開栓の際にはくれぐれも“怒りの蛙”現象にご注意を・・。