まだまだ継続中のクラフトビールブーム!
クラフトビールといえば味わいはもちろん、華やかな香りも魅力の1つですよね。
しかし!!
保存方法を間違えてしまうとビールの臭いが大変なことになってしまうんです…!
ビールが「劣化」するとはどういうことなのか
「劣化」というと古くなったり壊れかけている状態をイメージしますよね。
でもビールの劣化ってどういう状態を指すのか、ピンと来てない方もいらっしゃるかもしれません。
ビールの劣化は「時間経過によってビールの味わいが損なわれること」を意味しています。
ビールは保存食ではないので、開封はしていなくてもどんどんビール中の成分は変化し、劣化しているのです。
この「劣化」という現象にはいくつかの種類がありますが、今回解説する日光臭はオフフレーバーという「異臭」の1つです。
(その他のビールの劣化についてはこちらの記事をご参照ください。)
ビールのオフフレーバー「日光臭」ってなに?
お布団を干した後のお日様の匂いってなんとも形容しがたいですが、落ち着くふんわりした感じがしますよね。
ビールの日光臭もそんな感じ?と思ってしまうかもしれませんが全くの別物!
「獣臭」や、海外では「スカンク臭(スカンキーフレーバー)」に例えられるとんでもなく不快な臭いのことなんです。
品質管理の悪い状態で輸入されてしまった海外ビールなどでこの臭いを体験してしまったという方もいらっしゃるかもしれませんね。
日光臭が発生してしまう大きな原因は紫外線。
紫外線を浴びることで生じた一酸化硫黄がビールの成分と反応することで発生してしまうとされています。
それではこの日光臭を防ぐために私たちができることは何かあるのでしょうか?
日光臭を防ぐための対策
先ほど日光臭は「紫外線」によって生じるというお話をしました。
対策としてまず挙げられるのは当たり前のことですが直射日光には絶対に当てないということです。
また少し意外かもしれませんが、蛍光灯からも紫外線が出ているため、宴会などで蛍光灯の下にずっとビールを放置してしまうことでも簡単に品質が悪化し、日光臭が出てしまいます。
飲み会中も紫外線が当たらないように蛍光灯の光が当たらない場所で保管するように心がけましょう!
さらにしっかりと対策をするなら、瓶に新聞紙を巻く方法もおすすめ。
グルっと巻くだけでだいぶ効果が出るので、面倒だと思ってもやっておくと品質管理に役立ちますよ。
ちなみにこの日光臭はビールだけでなく、日本酒でも発生します。
日本酒も同じ対策で日光臭を防ぐことができるので試してみてくださいね!
【番外編】ビール瓶が茶色い理由
ビール瓶ってほとんどが茶色、もしくは緑色をしていますよね。
このような色をしているのも、実は日光臭を防ぐ対策だったのです!
色による遮光率の違いを見る実験でも茶色は優秀な結果を残していて、平均的に400nm(ナノメートル)くらいまでの光線をほぼ遮光できることがわかっています。
ビール瓶の茶色はビールの品質を守るという重要な役割を果たしていたんですね!!
まとめ
おいしい状態でビールを飲むためには、醸造所やお店の管理はもちろん、購入した後の管理も大切!
直射日光には当てずに、紫外線をなるべくカットする適切な保管をするように心がけましょう!