味や匂いだけで銘柄やブドウの品種を言い当てる「ブラインドデイスティング」。ワイン好きにとって、一種のあこがれでもありますよね!
ブラインドテイスティングをして、ピタリとワインを言い当てられるのは漫画の世界の話だけだなんて思っていませんか?
いいえ、コツを知って練習を重ねることで誰でも「ブラインドデイスティング」ができるようになるんです。
今回はワインソムリエの私が「ブラインドテイスティング」を行うときのコツや、見極めのポイントを詳しく解説!これからブラインドテイスティングに挑戦してみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ブラインドテイスティングを行う前に
ブラインドテイスティングとは
ブラインドテイスティングとは、あるワインの情報を伏せた状態でそのワインを飲み、ブドウ品種や生産地、ヴィンテージなどを予想して当てることを言います。
ただし、自分の中にワインの情報がほとんど蓄積されていないような初心者の方は、ブラインドテイスティングに挑戦してもあまり意味がありません。
挑戦するのであれば、ある程度あらゆるワインの情報が自分の中に蓄積されてからにしましょう。
ブラインドテイスティングを行う環境を整える
スクールなどに通えばブラインドテイスティングを行う機会もありますが、様々な事情からすべての方がスクールに通えるというわけではありません。
しかし、ブラインドテイスティングを一人で行うことは至難の技。まず、ワインを出題をしてくれる協力者が必要だからです。
そこで、ご家族やご友人、あるいは行きつけのお店の方など、ブラインドテイスティングを出題してくれる協力者を見つけ、練習する環境を整えていきましょう。
ブラインドテイスティングの流れ
ブラインドテイスティングの準備が整ったら、早速実践していきましょう!
外観をチェックする
まずはワインの外観をチェックします。
外観で最も注目すべき点は、ワインの色。
慣れてくると、ワインがどのような色をしているかでブドウ品種が数種類にしぼれるようになります。
香りをチェックする
外観の次は、香りをチェックしましょう。
香りに何か際立った特徴を見つけられると、ブドウ品種の仮説が立てられるはず。柑橘類のような香りならば冷涼な地域、トロピカルフルーツのような香りであれば温暖な地域というように、香りの印象からも産地の仮説も立てることができます。
味わいをチェックする
最後に味わいのチェックです。外観や香りから立てた自身の仮説(ブドウ品種や産地など)が正しいかどうかも検証します。
仮説と味わいにギャップがあれば、外観や香りのチェックに戻り、再度新たな仮説を立てて味わいをチェックする工程を繰り返しましょう。
仮説通りの味わいであれば、そこから結論が導き出せるはずです。
赤ワインの代表的なブドウ品種の見極め方
ブラインドテイスティングを行う前に、あらかじめブドウ品種の特徴を抑えておくことで、ある程度のブドウ品種を絞ることができます。
最後に赤ワインの代表的なブドウ品種の見極め方を解説します!
ピノ・ノワール
ピノ・ノワールのワインの色は、ルビーのような淡い赤。淡い赤色のワインであれば、ピノ・ノワール、マスカット・ベーリーA、もしくはガメイあたりの品種と判断することができるでしょう。
これら3つの品種には赤系果実の香りが含まれるという共通点もありますが、ピノ・ノワールの香りには紅茶のような香りや時には動物のような野性的な香りが現れることもあります。
赤系果実の甘酸っぱい香りだけでなく、このような複雑な香りを感じたらピノ・ノワールの可能性が高いと考えて良いでしょう。
また、味わいに関してもピノ・ノワール、マスカット・ベーリーA、ガメイには渋みが少ないという特徴があります。
特にそこまで軽やかな飲み口ではなく、構造の大きさを感じられたらピノ・ノワールと結論づけて間違いなさそうです。
カベルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニヨンのワインは、紫色に近い赤色が特徴です。
そして黒いベリーのような香りに、樽のニュアンスも加わることが多いです。
濃厚でタンニン(渋み)が豊富な味わいが強く感じられるでしょう。
カベルネ・ソーヴィニヨンはシラー(シラーズ)と特徴が似ていますが、シラー(シラーズ)は黒胡椒のような香りが前面に押し出てくることが多いので、そのような香りが感じられなければカベルネ・ソーヴィニヨンと考えて良いでしょう。
まとめ
ブラインドテイスティングはスポーツと同じで、たくさん練習を重ねていくうちにだんだんと上達していくもの。
諦めずに継続することが何よりも大切なのです。
ある程度ワインに詳しくなって、興味が湧いてきたらぜひチャレンジしてみてくださいね!