近年、ジャパニーズウイスキーが世界的に大注目を集めています。
一時期はふるわなかったウイスキーですが、ドラマやCM、ハイボールの人気上昇、さらにはジャパニーズウイスキーが国際的な賞を取るなどの評価を高めている背景から、売り上げを伸ばし続けているのです。
原酒が足りなくなりメーカーが悲鳴を上げている状態という、ウイスキー好きとしては嬉しいやら悲しいやら、不思議な状況になっています......。
そんなジャパニーズウイスキーですが、「ミズナラ」という木材の樽で仕込んだものがあることをご存知でしょうか?
ミズナラは日本固有の木!
樽というと、アメリカオークとフレンチオークが有名です。サイズやチャーリング方法、さらには生産地などで細分化されていきますが、ミズナラはこの2つのどちらの材木でもなく「ミズナラの樹」を使った樽なのです。
樽の条件がある?
ミズナラは一般人にとっては「どんぐりの木」としても馴染みのブナ科の落葉広葉樹。非常に繊細で、独特の香りを持っています。
ただし、ミズナラであれば何でも良いわけではありません。ウイスキーの樽として利用されるためには、樹齢が200年を超えているもの定義されており、一般的に”高級”と言われているオーク樽よりも高級品とされているのです。
基本的には、高さが26メートル以上、幹は直径80センチ程度のものを伐採して使用。さらに、まっすぐ育っておりで傷がないものが最適と言われています。
条件を満たした高品質のミズナラを使ったモルト原酒は、独特の甘さがあり、厚みのあるテクスチャーを感じることができると言われています。
ジャパニーズオーク
ミズナラは北海道産のものが多く、海外にも広く輸出されています。
今でこそ、日本のウイスキーが特別に利用している樽というイメージがありますが、昔も今も「ミズナラ=ジャパニーズオーク」として世界的には知られていました。
香りは独創的な寺院の香り?
ミズナラは伐採してすぐの段階で、銀杏のような独特の臭みがあります。
しかし、時間が経ってくるとその香りは無くなっていき、控えめでエレガントな香りへと変化していくのです。
繊細な香りが特徴
桧や楓といった木材は、かなり強い香りを発するため、ワインや日本酒、ウイスキーなどに使うと、木材の香りが強烈についてしまうことがあります。しかし、ミズナラは香りがとても繊細に変化していくため酒質の邪魔をすることがありません。
ジャパニーズウイスキーは繊細さが命であり、エレガントな味わいがウリ。そのため、オーク樽などで強い樽香をつけてしまうと、せっかくの華やかで控えめな香りが楽しめなくなる恐れあります。しかしながら、ミズナラにはそういった懸念が一切ないのです。
シーバスリーガル
ミズナラで仕込まれたウイスキーを手軽に飲みたい方におすすめなのが「シーバスリーガル」です。
「ミズナラ12年 ハーフ 350ml 」で2,000円前後と、比較的手に取りやすいリーズナブルな値段が特徴。味わいの深さと繊細さ、エレガントさは、ほかの外国産ウイスキーでは味わえない特別なテイストに仕上がっています。
また、このブレンデッドはマスターブレンダーとして有名な「コリン・スコット」が日本人のために手掛けたもの。高い技術力と、高品質の素材が生み出す”ウイスキー通も納得の味わい”を試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はジャパニーズウィスキーの熟成時に使われることの多い、「ミズナラ」について紹介しました。
なかなか手に入りにくくなってきた、ミズナラを使ったジャパニーズウイスキー。イチローズモルトや山崎など、人気銘柄はネットでも購入しにくくなっているのが現実ですが、もし手にする機会があれば、ご自身の舌でその味わいを堪能してみてくださいね!
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