日本酒好きのみなさんは、五町田酒造が手掛けている「東一」をご存知でしょうか?もともと佐賀生まれの地酒ですが、今や全国にファンがいる日本酒へと成長しているんです。
今回はこの東一に焦点を当て、いったいどんなお酒なのか、どんなこだわりを持っているのか、その魅力に迫っていきたいと思います!
東一とは?
東一とは「五町田酒造」が作り上げた、佐賀の地酒です。”地元で愛される”ことを大切に作り、今や佐賀だけではなく日本全国にファンがいる日本酒となりました。
東一が現在の地位を確立したのは、杜氏による影響が大きいでしょう。杜氏(とうじ)とは日本酒の醸造を行う職人のことを指し、蔵人の監督的な存在です。
温度計を使わず、長年培った経験だけで頃合いを測るのが、東一の杜氏の驚くべきポイント。吟醸の蒸し米を冷ます際には、湯気が立ち込めるなか手で切り返しを行なうのだそうです。蔵では、男女関係なく蔵人が全員で大うちわで扇ぎ、昔ながらの光景が広がっているのだとか。
最新のテクノロジーを使った機械と、伝統を受け継いだ杜氏の技術。東一はこの2つのハイブリッドで生み出されているため、深みのある味わいに仕上がっているのでしょう。
東一の”造り”のこだわり
あらゆるこだわりを持って完成する日本酒「東一」。「本当においしい酒を造るにはどうすればいいのか?」「安定した品質で日本酒を造り続けるには何が必要なのか?」これらに対して、真剣に向き合っているのです。
中でも注目したいのが、吟造りへのこだわりです。酵母は高温でよく活動しますが、五町田酒造ではあえて低温での発酵にこだわっています。温度が低いと非常に管理が厳しく、発酵のスピードもゆっくりになるんです。
しかしあえて低温にチャレンジし、より質の高い酵母を育てること、そしていい麹を作ることに真剣に向き合っています。
米に対するこだわり
また、日本酒のベースとなる米に対しても大きなこだわりがあります。東一で使われる山田錦は、もともと佐賀では手に入らない品種でした。しかしよりおいしい酒を追求するため栽培に挑戦し、育苗法や水・肥料の管理において研究を重ねたのです。その結果、それまで不可能だった山田錦の栽培に成功。自ら育てた米を用い、そこで培った知識を活かした酒造りができるようになりました。
精米や洗米、蒸し米などに関しても一つ一つの工程を丁寧に行い、東一の高いクオリティを守り続けているんです。
先人の知識を受け継ぎ、次の世代へと繋いでいく。その歴史をつなぎながら、最新の理論や研究も取り入れる。このバランス感覚の良さが、東一という至高の日本酒を生み出した背景にあるのです。
東一だよりと受賞歴
五町田酒造では、「東一だより」という記事をリリースしています。これは代表の瀬頭一平氏が書いているもので、酒造情報や東一を扱う店舗についてが主な内容です。
CRAFT SAKE WEEK 2018や日本酒フェアといったイベントについてや、日本酒を作る工程の細かな説明なども取り上げられているんです。
また、五町田酒造の日本酒が賞を獲得した際にもお知らせがあります。
例えば、東一の純米大吟醸と山田錦純米吟醸は、KURA MASTERにて純米大吟醸部門で金賞を獲得しました。
東一をじっくり味わってみて
こだわりの製法で作られ、受賞歴もある東一。いくつかの種類があるので、ご紹介していきます。
●東一 純米吟醸 山田錦 うすにごり生酒
自家栽培山田錦を大吟醸クラスまで磨き上げたうすにごりを、1年近く低温で寝かせた熟成タイプの日本酒。最初は上澄みを、2杯目からは澱を混ぜてうすにごりで…など、味わいの変化も楽しむことができます。
●東一 大吟醸 山田錦
大吟醸 山田錦は、フルーティーな飲み口が印象的。軽やかな口当たりで、甘さもあるので日本酒初心者にも試してもらいたい一杯です。
●東一 純米吟醸 ネロ
フランスにも輸出している日本酒です。フルーツのような香りと程よい酸味、キレの良さが特長でワインのような味わい。
魚介類との相性も抜群です。
まとめ
この他にも、東一シリーズは多数あり、それぞれに違った良さを表現しています。
同じ東一でも、全く違う個性のため、飽きることなくいただけるでしょう!
ぜひ自分好みの一本を見つけてみてください。