皆さんは魅力的な女性といったら、どんな人をイメージしますか?
容姿の美しさに加え、内面の質も素晴らしい女性をイメージするのではないでしょうか。「鳳凰美田」はそんな女性のような、内面から発する華やかさと優しさを感じるお酒です。
米の産地・美田村にちなんだ「鳳凰美田」。良質な水と米に加え、圧力をかけずにやさしく搾ることで作られたお酒は、とても上質です。
今回は、この華やかで優しい日本酒「鳳凰美田」について、その魅力を紹介します!
「鳳凰美田」を醸造する小林酒造
小林酒造は、1872(明治5)年創業の酒蔵。日光連山の伏流水に恵まれた美田村に、その蔵はありました。
かつては廃業も考えたほどの小さな蔵でしたが、5代目蔵元の尽力もあり、今では全国区の人気を誇る蔵の一つになりました。近年新聞、テレビ、雑誌などのマスコミに取り上げられたことや、2013年の“天満天神梅酒大会リキュール部門”で、「鳳凰美田 完熟もも」が優勝を獲得したことも手伝い、「鳳凰美田」の人気に拍車がかかっています。
「自分が飲んでわかりやすい酒」、「飲み手に喜ばれる酒」を追求し、試行錯誤の末に誕生したのが、やさしい飲み口とすっきりした鳳凰美田の酒質だそうです。独自の酒を押し付けるのではなく、飲み手に喜んでもらえるお酒を造る、小林酒蔵。今後どんなお酒を出してくれるのか、さらなる活躍にも期待が膨らみます。
鳳凰美田とはどんなお酒か
華やかな香りとしっかりした旨みの「鳳凰美田」。その美味しさはどこからくるのでしょうか。
その特徴は主に「米」「搾り方」「品質管理」にあります。
ここでは、3つの観点から「鳳凰美田」の美味しさの理由を探ってみようと思います。
■栃木の豊かな水田が育んだ良質なお米
「鳳凰美田」をつくる小林酒造がある栃木県小山市は、思川や鬼怒川など豊富な水源の恩恵を受け、美しい水田が広がっています。
すべての商品ではありませんが、「鳳凰美田」には地元で収穫される「亀の尾」や「若水」といった酒米をふんだんに使用したものもあり、まさにその土地の味わいが表れているといえます。
栽培の難しい「亀の尾」は、心白(お米の中心部分)がなく酒米として使うには相当な技術が必要なお米。一方でタンパク質含有量が低いため、美味しい日本酒を作ることができると言われています。
「若水」はその子孫にあたる品種で、山田錦に負けないくらいの美味さのお米です。
■やさしく搾った雑味のない味わい
日本酒を搾る際、大抵は自動の機械を使って一気に日本酒を絞ります。しかしながら、「鳳凰美田」は「舟搾り」や「しずく搾り」と呼ばれる方法によって、やさしく搾られた日本酒です。
「舟搾り」とは、昔から使われていた伝統的な搾り方で、もろみを入れた布袋を横にしながら重ね、上から圧力をかけて搾る方法のことです。二日間ほどかけて優しく搾るため、雑味の出ない日本酒本来の味わいを楽しめます。
「しずく搾り」とは、酒袋にもろみを入れて吊るし、自然に落ちてくる雫だけを集める方法です。量が生産できないため、主に鑑評会出品酒用の酒を造る際に採用されます。この方法で作られたお酒はクリアで繊細な味わいです。
「鳳凰美田」を造る小林酒造では、この二つのどちらかの方法でお酒を絞っているため、どのお酒も高品質なんですね。
■こだわりの品質管理
お酒を発酵させる際、温度管理をするためのサーマルタンクというタンクがあります。普通の蔵には1,2本程度しかないことが多いのですが、小林酒造ではその数なんと約20本。
大吟醸酒など高級なお酒に限らず、すべてのお酒をサーマルタンクで仕込み、徹底した品質管理が行われています。
「可愛い子には旅をさせろ」といいますが、鳳凰美田は地元でとれた美味しい酒米をふんだんに使い、吟醸酒や大吟醸酒のように丁寧に手間暇かけて造られた、いわばお姫様のようなお酒ですね。
しかも、全てのお酒がそのように扱われているというこだわりです。
代表的アイテムをご紹介
鳳凰美田 純米大吟醸酒 山田錦五割磨き
まずは純米大吟醸酒から。酒造好適米である山田錦を精米歩合50%まで削ったうえで、低温でじっくり醸しました。山田錦特融のフルーティーさと、口中に広がるふくよかな旨味が特徴です。
バランスの良い「火入れ」を選ぶか、フルーティーな「生酒」を選ぶかによっても、また違った味わいが楽しめます。
鳳凰美田 純米大吟醸酒 雫搾り 赤判
純米大吟醸酒よりもさらに高級なのがこちらの赤判。山田錦を精米歩合40%まで削り、なめらかでメロンのような気品あふれる華やかな香りがあります。
味わいはさわやかで、きれいな印象。日本酒の最高峰とも言えるお酒です。
鳳凰美田 Black Phoenix 無濾過本生
見た目からして美しい「Black Phoenix」は、愛山という米を使用しています。愛山は酸味がある米質ですが、こちらのBlack Phenixは酸味は上手にまとめられ、上品さすら感じる味わいです。生き生きとした華やかな香りからは、Phenix(不死鳥)のエネルギーを感じられるのではないでしょうか。
高級感漂うラベルは、贈り物にもよさそうですね。
ほかにも「鳳凰美田 完熟もも」など、リキュールも作っています。こちらは上記でも紹介したとおり、2013年の“天満天神梅酒大会リキュール部門”で優勝しました。
さらにはワイングラスのように楽しむことを想定して作られた「WINE CELL SPARKLING(純米吟醸)」などもあります。日本酒が苦手な人でも楽しめますね。豊富なラインナップの小林酒造ですので、ぜひ色々と試してみてください。
まとめ
今回はこだわりの「鳳凰美田」について、ご紹介いたしました。
すべての商品が丁寧につくられた、華やかで上質なお酒です。飲めば美しい水田の風景が想起されることでしょう。
あまり酒所の印象がない栃木ですが、周りの人に「これ、栃木のお酒なんだって!」と言って鳳凰美田を差し出せば、きっと話のネタにもなり、そのおいしさにも喜んでもらえるのではないでしょうか。