こんにちは。皆さんはビールに「ラガービール」と「エールビール」という2つのタイプがあることを知っていますか?
味わいが全く異なるビールですがその違いをしっかり説明できるという人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は世界で1番飲まれているビール、「ラガービール」を詳しく見ていきたいと思います!
ラガービールってなんだろう
みなさんは、ビールの製造工程をご存知でしょうか?簡単に説明すると、ビールは原材料の大麦麦芽(モルト)にホップを加えて、これを「発酵」→「貯蔵」して造ります。
ラガービールとエールビールの違いは、この発酵するときの、発酵方法の違いです。
・ラガービール
→低温で長時間発酵する下面発酵で醸造されるビールのスタイル
・エールビール
→高温で短時間で発酵する上面発酵で醸造されるビールのスタイル
ラガービールはエールビールに比べ、のどごしの良さとすっきりとした味わいが特徴です。ここからは、ラガービールを語る上で欠かせない「下面発酵」についてもう少し掘り下げてみましょう!
*エールビールの詳しい解説はこちらをご覧ください
下面発酵 誕生の歴史
下面発酵は比較的新しい製造方法で、ドイツ・バイエルン地方が発祥だと言われています。
それまで作られていた、「エールビール(上面発酵)」で活躍する酵母は「温度の高い硬水」と相性が良いことで知られていますが、この地方の水は「軟水」。エールビールを造るのは難しい状況でした。
ところが、土地の醸造師たちによって「軟水でも低温下で活動する酵母」が発見され、ラガービールはバイエルンのローカルビールとして発展していきます。
ラガービールは秋の終わりにビール樽を洞窟の中で氷と共に貯蔵し、翌年の春に取り出す製法で造りますがこの「貯蔵」のことををドイツ語で「ラガー」ということがラガービールの語源になっているそうです。
19世紀以降、冷却機などの新しい設備が発明されると、ラガービールは世界中に普及し、エールビールからラガービールの時代へと突入しました。
どうしてラガービールが主流になったの?
ラガービールは、どうして世の中の主流になっていったのでしょうか?
ラガービールの製造方法は「下面発酵」ですが、ここで用いられる酵母は低温で活動が活発になる少し珍しい酵母です。この「低温」というのがラガービールが主流になった大きな鍵を握っています。
ラガービールの生産には、低温の環境を作るための冷却機など大規模な設備が必要となりますが、その代わりに低温なので雑菌が繁殖しにくく、エールビールではできなかった大量生産が可能となったのです。
そこへ大資本がラガービールの生産に参入し、今では日本を含め世界の大きなビールメーカーのほとんどがラガービールを生産するようになったのです。
いろいろな種類のラガービール
ラガービールと一言で言っても、そこにはたくさんのスタイルがあります。
世界中で醸造されているビールの大半を占め、多くの人から愛されているピルスナースタイルや、明るい黄金色で麦芽の風味が強いことが特徴的なヘレス、赤褐色でホップの甘みを感じることのできるメルツェンなど、一言で「ラガービール」と言っても様々な味わいを感じることができるんです!
今すぐ買えるおすすめラガービール
「この記事を読んでいたらビールが飲みたくなってきた!」という方に向けて、今すぐに買いに行ける日本の美味しいラガービールを紹介します!
■アサヒ スーパードライ
ビールといえばこれ!というほど、誰もが知っている日本の定番のラガービールです。2017年2月に発売30周年を迎えたロングセラー商品。
2014年にはアメリカで開催された国際的なビールコンテスト「ワールドビアカップ」で金賞を受賞。また、べルギーの国際的なビールコンテストである「ブリュッセルビアチャレンジ2015」において、日本のビールメーカーとして初めてゴールドメダルを獲得するなど、その品質の高さが世界中から評価されています。
雑味のないすっきりとした味わいと、鋭いキレ味が魅力の誰からも愛されるビールです。私は食事と一緒に飲むのはもちろん、入浴後や暑い夏の日など、汗をかいたときにゴクゴク飲みたくなります!
■キリン 新・一番搾り
2017年7月にリニューアル発売となった、キリンの「新・一番搾り」。
従来の一番搾りの全工程を一から見直し、「麦のうまみアップ」と「調和のとれた味わい」を実現の実現に成功しました。角が取れ、丸みのあるふくよかな味わいへと進化し、さらにおいしくなりました。
私も、新旧一番搾り飲み比べを行いましたが、新一番搾りは麦の香りが強く、余韻の残るビールになっていました!
■サッポロ 黒ラベル
サッポロ独自の「旨み長持ち麦芽」を使用しており、味や香りだけでなく”泡持ち”も非常に良い「黒ラベル」。
苦味と甘みのバランスが絶妙で、「このビールしか飲めない!」というファンも多いのだとか。
バランスの良さはもちろん、飲んだ後に鼻から抜ける麦の香ばしさが私的おすすめポイントです!
まとめ
ラガービールについて、詳しくなれたでしょうか?
普段何気なく飲んでいたビールも、醸造方法やスタイルといった知識を少し持っているだけで、より楽しく飲めるようになります!
ビールを選ぶ時、「スタイル」に注目してみても面白いと思いますよ!