お酒が大好きな方の場合、気にするべきポイントはお酒の味わいではなく、「肝機能」についてです。
美味しいお酒をむやみやたらに探し求めるのも良いですが、アルコールを飲み過ぎて健康を害してしまったら、元も子もありません。
今回、普段の食生活においてもなじみ深い、「クエン酸」が肝機能改善に役立つという情報を紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
クエン酸とは?
クエン酸は、柑橘系などの果物に含まれる有機化合物のひとつです。ほど良い酸味を持っており、グレープフルーツや梅干しなどの、あの酸っぱさを引き出しています。
化学式は、C6H8O7でヒドロキシ基を持っているために、ヒドロキシ酸のひとつとなりまます。有機化合物には、リンゴ酸や酒石酸などもありますが、比較的酸味は弱く、食品の添加物としても多く使われています。
人間の体内には、食べたものをエネルギーへと変換していく「クエン酸回路」が存在しており、クエン酸はその成分を構成するために大変重要な酸となっています。
なぜ肝機能を改善するのか?
クエン酸という有機化合物の一種がどんなものであるか理解できたところで、なぜこのクエン酸が肝機能を改善するのか、というところです。
先述したクエン酸回路というものですが、この働きが悪くなることで、体内の代謝が悪くなってしまうということがあります。
つまり、寝不足であったり、不規則な食生活、ストレスなどを受けているとクエン酸回路が正常に働かなくなり、結果的に肝臓の働きにも悪影響を及ぼしてしまうのです。
クエン酸を食品などから効果的に摂取することにより、クエン酸回路の働きが正常化されていき、結果的に肝機能の向上も期待できるということなのです。
クエン酸の作用について
クエン酸には、肝機能の改善だけではなく、さまざまな健康効果が期待されています。例えば、体内に溜まっていく疲労物質である乳酸を分解する作用があるため、疲労回復や筋肉痛の予防にも役立つといわれています。
また、逆にこの乳酸の生産を抑制する働きもあると期待されています。通常、我々は生活をするためにエネルギーを消費します。
そのエネルギーは、糖や脂質によって変換されているため、逆にこれらが不足すると、今度は乳酸を生成して、この乳酸からエネルギーを生成するようになります。
当然、乳酸が身体に蓄積することで筋肉痛が起こったり、体に悪影響が訪れます。クエン酸回路が正常化していると、乳酸が生成されなくなるため、結果的にこの回路を構成するためのクエン酸が役立つわけです。
また、このサイクルがバランス良く行われると、肝臓にもエネルギーが行き渡るようになり、結果的に肝臓への負担が減るようです。
そのほか、キレート作用と呼ばれているミネラルの吸収を促進したり、弱アルカリ性といった特徴があるために、ドロドロとした血液の現況となる低Phの状態を高めて、サラサラな血液に導くというような効果も期待されています。クエン酸は、食品や飲料に酸っぱさをプラスするといった味覚だけのためではなく、健康効果にも一役買っていたのです。
クエン酸の上手な摂取の仕方
クエン酸が肝機能を向上させる、ということでクエン酸のサプリなどを大量に摂取するのは翌ありません。余剰分は体外に排出されるほか、取り過ぎることで歯や体内に逆に悪影響も与えます。
効果的な摂取の仕方としては、豚肉などにも多く含まれるビタミンB群、パスタなどの炭水化物との併用摂取がおすすめといわれています。
今後、お酒を楽しまれる時のおつまみについても、「クエン酸」を意識したチョイスにしてみると良いのではないでしょうか。