車を運転しなければいけないときであったり、健康上問題があったり、妊娠していたり、そんなときにどうしても我慢しなければいけないものが「お酒」です。本当はビールで乾杯しあの味を味わいたいのに、飲み会などで自分だけソフトドリンクだとお酒好きとしてはそれではちょっと物足りない...そんな、ビールを飲みたい!だけど理由があって飲むことが出来ない!という方々から近年人気を集めているものが「ノンアルコールビール」です。しかしノンアルコールビールのことをよく知らずに飲んでいる方も多いのではないでしょうか?今回はノンアルコールビールを飲む際の注意点をご紹介します。
ノンアルコールビールの定義
ノンアルコールビール、「ノンアルコール」とまで記載されているのだから全くアルコール分は含まれていない、と勘違いされている方がたまにいらっしゃいます。
しかしそこには落とし穴が。日本の法律により、1%未満のアルコール分を含むアルコールテイストの飲料は「清涼飲料水」に分類されているのです。ですから、例え「アルコール分ゼロ」と記載されていても、もしかしたら0.1%のアルコール分は含まれている可能性があります。
ノンアルコールビールには名前の通りビールテイストを生み出すため、麦芽やホップ、酸味料を使用しています。しかしあらゆるノンアルコールビールが存在する今、必ずしも全てに同じ成分が含まれているとは言い切ることは出来ません。
ノンアルコールビールに含まれている添加剤
ビールの風味を出すために麦芽やホップ、酸味料が含まれていると説明しましたが、じつはこれ以外にもいろいろなものからノンアルコールビールは出来ています。特にその中でも気をつけなければいけないものがそこに含まれる添加剤です。ノンアルコールビールに含まれている添加剤について一部ご紹介をします。
甘味料
砂糖の200倍の甘さをもつ人工甘味料で、カロリーもほぼないと言われているアセスルファムK。これはあるノンアルコールビールに含まれている甘味料です。
アセスルファムKは海外ではFAO(食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)が設けている「JECFA」の安全評価をクリアしています。が、塩化メチレンという、呼吸器や皮膚から体内に吸収されるとかなり高い確率で発がんするという成分も含まれているともいわれています。一部の研究で大量に摂取すると子どもにも影響を与えるともいわれているので、妊娠中、授乳中はなるべく避けたほうがいいと言われている甘味料でもあります。
カラメル色素
茶色い色素を持つカラメル色素、着色料としてお菓子や飲み物に多く利用されている食品添加剤です。カラメル色素は製法的に分別すると4段階に分かれます。そのうち、使用いてはいけないものであったり、危険とされていますが使用されているものであったり、様々なものが存在します。論文や研究においてカラメル色素のある製法を用いると発がん性が高くなる、とも言われています。
しかしどの製法を用いたカラメル色素なのか私たちは知ることが出来ません。安全性を確かめる術がないのは少し不安ですね。
果糖ぶどう糖液糖
ブドウ糖はトウモロコシから作られるもの。そのトウモロコシはほとんどがアメリカからの輸入品であり、そのうち85%が遺伝子組み換え食品であり、遺伝子組み換え食品は長期間摂取した場合の安全性がはっきりとはされていません。また、トウモロコシから作った高果糖の液「フルク」は人間の代謝機能を壊すことがわかっており、肥満体を増やすだけでなく、体の重要な臓器の周りに脂肪細胞を増殖させるので、例えば心臓病や脂肪肝(非アルコール性)などを引き起こします。
ノンアルコールはどうやって飲むのがベスト?
ノンアルコールビールはあくまでもビールの雰囲気を味わうためのものです。アルコール分等が低いからと言ってそれを好んで飲むことはあまりおすすめできません。
カロリーゼロや糖類ゼロと記載されているノンアルコールビールを見かけることがありますが、これもアルコール分と同じように、100gまたは100ml当たり5kcal未満であれば0kcal、100gまたは100ml当たり0.5g未満であれば糖質0gなど、消費者庁の定める食品表示基準に従い、栄養成分量が「0」と表示している事もあるのです。
だから「普通のビールよりもアルコール分もカロリーも気にしなくていい!」と思ってガバガバと飲んでしまうと、勘違いをして飲みすぎてしまうことになります。
ノンアルコールビール、お酒を我慢しなければいけないときに強い味方になってくれる場面が多くあると思います。ノンアルコールビールだからといって油断していつもよりおつまみを食べ過ぎてしまうなんてことがないようにしなければいけませんね!ノンアルコールビールで自分も周りも楽しめる飲みの場に出来るよう、適度な量を楽しんでください。