上野のワイワイがやがやした飲み屋街からほんの少し離れた湯島。そこには約1万キロ離れたイタリアにあるはずのナポリがありました。
お店は綺麗な青と白を基調とした外観です。ナポリという名前の青色がありますが、ナポリ湾と透き通った青空の色から来ているのでしょう。「ダ・ジョルジョ」もそんな青色で統一されています。
お店に入ると大きな焼き窯と共に、お店の方が「こんばんはー!」と迎えてくれます。
「いらっしゃいませ」ではなく「こんばんは」なのはお客様を親しみを込めて迎える為だそうです。帰る時には「おやすみなさい」。そんな風に言われるとちょっと照れくさい感じもしますが、帰っても独り言を言いながら寝るしかない私はそれだけでまた来たくなってしまいます!
見た目のナポリ感から溢れる期待でそわそわしてしまいますが、心を落ち着かせて飲み物を注文しましょう。
時は1963年に遡ります。
フランチェスコ・ペローニの醸造所で生まれた「ペローニ・ナストロ アズーロ」というビールです。すっきりでフルーティな飲みくち、イタリアらしいスタイリッシュさでパリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークで人気急上昇中です。
歴史のつまったビールをお洒落に傾けながら2015年に帰ってきました。まずは前菜、マダイのカルパッチョです!!
マダイのあとにオリーブや香味野菜が香り、とても美味しいです。
こちらは牛豚肉の煮込みソースの、手打ちオレッキエッテ。オレッキエッテ? 聞きなれない言葉ですね。
これはイタリアはペローニ州の郷土料理で、オレッキエッテとは耳たぶという意味。ちょっと分厚目のぷにぷにしたパスタです。こちらはチーズがたっぷり絡み、濃くてまろやかなお味に。
オレッキエッテにばかり注目していたのですが、一緒に煮込まれている牛豚肉さんもめちゃくちゃ美味しい。お肉の繊維が口の中でほろほろとほどけていきます。
そして!! これが世界レベルのマルゲリータです!
大海賊が求めし秘宝、かのような輝きを放っていますね。
くなりとしなります。
チーズとトマトがものすごくじゅわっと広がります! 生地は一枚なのに、パイを食べているかのようなさくさく感と重厚感・・・不思議です。なんだこれ、としか言いようがありません。
耳の部分はもちもちしていて、一日中食べていてもいいと思いました。
こんなピッツァが日本の、ここ湯島で食べることができるなんて・・・。
オーナーの徳山さんは、ピッツァの世界大会で13位、日本大会で2度4位を獲得しているピッツァの実力派。今年の9月にも、ナポリで開かれる世界大会に出場されるそうです。
10歳の頃、家族でイタリア旅行に行った時からイタリアに魅了され続け、どうしてもイタリアに関わる仕事がしたかった徳山さん。
ナポリでピッツァに出会い、その歴史と奥深さに心を奪われピッツァの道を歩み始めたそうです。
生地も、チーズも、本場ナポリで使用されているものを毎週空輸で仕入れているとのこと。
200年続くピッツァ釜職人さんに作ってもらった釜で。
一族総出でピッツァ職人である師匠かた受け継いだその技を。
ここ、湯島で存分に発揮しておられます。
釜の奥を見つめる徳山さんの背中には、ナポリとピッツァの歴史があります。
正しいピッツァを伝承していきたい。
その思いをのせてピッツァは焼き上がります。
わーもうほんと。
秘宝!!!!!!!!!!!!!!
こちらはヴェスヴィオD.O.C.です。直送されてくる水牛モッツァレラチーズがふんだんに使用されています。
このままクッションにして家に置きたいです。
ナポリの歴史と美味しさとオーナーさんの思いを感じられる深い愛のあるお店です。本物志向の方、とにかく美味しいものが食べたいという方、デートでいいお店を知ってるところを見せたい方なんかに盛大におすすめしたいです。
また、必見なのが店中に飾られているナポリの品々!!! どこもかしこも、徹底的にナポリです。この光景・・・どこかで・・・そう思い、オーナーさんに「もしかして、ナポリオタクなんですか?」と聞いてみたところ「そうです(笑)」とおっしゃっていました。
お店に訪れた際には、溢れるナポリ愛を感じられることと思います。
むむっ??
非常口の案内まで、ナポリ仕様だ!!!! 細かい!
約1万キロの旅路を、ぜひ湯島で楽しんでください。
店名 | da GIORGIO(ダ・ジョルジョ) |
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住所 | 東京都文京区湯島3-37-14 ソルミオビル 1F・2F |
電話番号 | 03-5826-4300 |
営業時間 | 11:30~15:00(L.O.14:30)/17:30~23:00(L.O.22:00) |
定休日 | 火曜日 |
HP | https://www.facebook.com/da.giorgio.tokyo |