「生酛造り」。
日本酒好きの方なら、この言葉にピンときたかもしれません。「生酛造り」は、日本酒の作り方の1種で、簡単に説明すると昔ながらの造り方です。非常に重労働かつ手間がかかることでも知られているため、技術が進化した現代でなんの意図もなく「生酛造り」をする蔵人はいないでしょう。
さて、そんな「生酛造り」ですが、実はこの造り方でしか日本酒を造らない、こだわりが強い蔵があることをご存知ですか?燗酒コンテストでも常連のあの蔵です。
それでは早速ご紹介します。今回のピックアップは、福島県の日本酒「大七」です。
「大七」とは?
熱燗と言えば「大七」。「大七」と言えば熱燗。そう言っても良いくらい、燗酒好きに愛されている銘柄「大七」。
受賞した賞は数知れず。日本酒ファンを中心に、その名を轟かせている逸品です。
食中酒としても折り紙付き。こだわりの「生酛」ならではの奥深い味わいは、和洋選ばずに料理に寄り添い引き立てます。
流行りのフルーティーなタイプの日本酒や、淡麗辛口タイプの日本酒とはまた違う、旨味がしっかりとしたタイプの日本酒である「大七」は、中級者~熟練者に特にオススメ。
日本酒好きの方にプレゼントする1本として、有力候補にあげて良い代物です。
「大七酒造」とは?
創業1752年(宝暦2年)。260年以上もの歴史を持つ老舗蔵元「大七酒造」。蔵があるのは福島県二本松。
日本酒の正統かつ伝統的な醸造法である「生酛造り」にこだわり、全商品を「生酛造り」で醸す蔵元です。
「味わい深さ、力強さと洗練との両立」「時間によって成長する酒であること」「人の手と叡智を結集した酒であること」の3つを大切にし日本酒を醸造。辿り着いたのが、変わらず「生酛造り」を貫き通すという姿勢でした。
醸し続けて十代目。長い歴史と共に、日本酒を伝え続けてきたのが「大七酒造」です。地元福島だけでなく、日本を代表する蔵と呼んで間違いないでしょう。
「大七」シリーズ
大七生もと
整えられたバランスは、生酛らしい豊かなコクと旨味を持ちながら、スッキリと喉を超えていく中辛口の日本酒。
後述する「純米」より、スッキリとしたキレを求めるなら、本醸造である「大七生もと」がオススメです。
大七純米生もと
・日経新聞「何でもランキング」"おせち料理によく合ってお燗にすると美味しい日本酒"第1位
・2007年 日本酒大SHOW「お燗でじっくり飲みたいお酒」第1位
・2008年 日本酒大SHOW「お燗にして美味しい日本酒」ゴールド賞
・2009年 日本酒大SHOW「おせち料理と合う日本酒」プラチナ賞
輝かしい受賞歴を誇る、「大七」を代表する逸品。「大七」を飲むならまずはこれから味わうのがオススメです。
「生酛」ならではの、濃醇なコクと旨味が特徴。加えて酸味とのバランスも良く、特に強い味わいながら後味のキレが良いことも、盃が進む重要なポイントです。
大七箕輪門 生酛 純米大吟醸酒
2009年 地酒大SHOW「カニと合う日本酒」プラチナ賞
2010年 地酒大SHOW「イクラと合う日本酒」プラチナ賞
2011年 地酒大SHOW「チーズとピッタリ冷酒」プラチナ賞
3度のプラチナ賞受賞で、殿堂入りとなった生酛造りの純米大吟醸酒。スッキリした印象を与えながらも、それでいてしっかりとしたコクを感じることができる、至極の一品です。
洗練されたバランスは、初心者にも受け入れやすいです。日本酒の魅力がたっぷり詰まった良質な一杯は、特別な日を彩るアイテムとしてもオススメ。
まとめ
福島、そして日本を代表する名酒「大七」。全商品「生酛造り」で醸すこだわりの逸品たちは、「生酛」ならではの濃醇なコクと旨味が特徴です。
キレも兼ね備えた「大七」は、食中酒にピッタリ。和洋問わず、どんな料理とも合いますが、ブリ大根やロールキャベツといった、しっかりとした旨味を持つ料理と特に好相性です。
数々の賞を受賞した、確かな実力を持つ日本酒。自分用はもちろん、日本酒好きにプレゼントすれば喜ばれること間違いなし!
是非、あなたの日本酒ライフに「大七」を加えて、より豊かなものにしてくださいね!