「どぶろく」と「にごり酒」の違いをご存知ですか?
どちらも白く濁っていて、漢字で書くいても「濁酒(どぶろく)」と「濁り酒」。もうほとんど一緒ですよね(笑)
しかしこの二つには明確な違いがあるのです。
この記事では、そんな「どぶろく」と「にごり酒」の違いについて徹底解説。また、それぞれのオススメ商品もあわせてご紹介します!
「どぶろく」と「にごり酒」の違い
どぶろく とは最もシンプルなお酒のかたち!
どぶろくは米、米麹、水を発酵させ、もろみをこさずに作ります。その起源は稲作と同じぐらいであるといわれ、古来から収穫した米を神に捧げるときにぶろくを供えて、来年の豊作を祈願した風習があり、現在でも各地の神社で行われています。
その手軽さから、昔は当たり前のように自家製どぶろくが作られていましたが、残念ながら現在はそう簡単にはいかなそうです。なぜなら、無免許でお酒を造ると懲役または罰金という規定があるからです。
実際、昭和56年に無免許で清酒を作った人が、酒税法違反で起訴された事件があるとか。最高裁は、酒税法で酒類製造を制限していることが、憲法違反であるとは認めないという判決を出しましたが、、、捕まってしまう可能性があるのは怖いですよね。
規定に引っかからないお酒もあるので、どうしても自家製のお酒が造りたい方は「酒税法」等をきちんとお調べください!
どぶろく特区があるって知ってた?
構造改革特別区域は、政府が規制を撤廃して経済活性化を目指す地域で、その一つがどぶろく特区です。どぶろくの製造免許を取得するには、年間6kl以上生産する見込みがあることが条件となりますが、特区ではそうした制限がありません。
どうしてもどぶろくが造りたい方は、いっそのこと特区で堂々と製造するのはいかがでしょうか。
にごり酒は荒く濾過したお酒!
これに対して、にごり酒はもろみを粗ごししたものです。清酒と同じぐらいのアルコール度ですが、清酒ほどこさないので、デンプンや糖が含まれていて甘味があります。酒税法でにごり酒は「清酒」に分類されますが、どぶろくは違う分類です。
「清酒」とはつまり「日本酒」のこと。日本酒の定義を最も簡単に説明するなら「お米を発酵させてこしたもの」です。ですので、こしていない「どぶろく」は分類上日本酒ではないのです。
ちなみに、にごり酒の中には「うすにごり(かすみ酒)」と呼ばれるタイプもあり、文字通り薄く濁っている日本酒になります。こちらはにごり酒をさらにこしつつ、かつにごりを少し残したタイプで、しっかりしたにごり酒やどぶろくが苦手な方にもオススメです。
どぶろく・にごり酒の味わいの特徴である、お米本来の甘みと旨味を残しつつ、かつフルーティーな仕上がりのものが多いうすにごりは、普通の日本酒より飲みやすいくらいですよ!
どんな料理に合うの?
どぶろくの場合
どぶろくはお米の味がしっかりしているので、焼き魚、炊き合わせ、和え物など和食のおかずに合いますが、蕎麦も箸が進みます。酸味がなくフルーティーなどぶろくは薄味の料理と合い、酸味があるどぶろくは炒め物と合います。
にごり酒の場合
甘口のものが多いので、白身魚のようなあっさりした料理や、マリネやサラダのような甘酸っぱい料理と合います。マカロンやフィナンシェなど焼菓子と合わせれば、お菓子の大人な楽しみ方ができますよ!
オススメの「どぶろく」「にごり酒」
國盛 純米どぶろく
愛知県産契約栽培米「若水」を、100%使用した純米どぶろく。とろっとした口当たりの中に、爽やかな酸味・米の旨みと甘みを、そなまま詰め込んだような濃厚な味わいが特徴です。
北あきた にごり酒
秋田産の米・良質な天然水で仕込んだにごり酒。フルーティーな香り、米本来の旨みとしっかりした甘みと濃厚な口当たりが特徴です。
東一 純米大吟醸 山田錦 うすにごり 生酒
純米大吟醸らしいフルーティーな香り、濃厚な旨みが詰まった逸品。さらっと口当たりが、程よい余韻を感じさせてくれます。非常に飲みやすく、日本酒が苦手という方にもオススメ。
まとめ
どぶろく・にごり酒の違いは伝わりましたでしょうか。是非その舌でそれぞれ味わい、自分の好きなにごり具合を発見してくださいね!
基本的に、普通の日本酒より、お米の旨み・甘みを感じることができるこのお酒たちは、少し肌寒いこの季節によく合いますよ。
どぶろく・にごり酒を飲んで、ほっこりと季節を感じてみるのはいかがでしょうか?