ウイスキー好きなら、誰もが聞いたことがあるであろう銘柄「ザ・マッカラン」。ハロッズ百貨店の「ウイスキー読本」で、"シングルモルトのロールスロイス"とまで称された同商品を、皆さんはどのくらい知ってますか?
今回は、イギリスの超高級車を引き合いに出されるほど、名実揃った逸品「マッカラン」をピックアップ。
その味わいや歴史、オススメの商品をご紹介します!
「マッカラン」とは?
「マッカラン」は、"シングルモルトの王道"と呼ばれるほど有名なウイスキー。
正式名称は「ザ・マッカラン(The MACALLAN)」ですが、今回はみなさんに親しみのある「マッカラン」という表記で説明していきます。
マッカランが生産されているのはスコットランド。
北海道よりも少し小さいくらいの面積しかないこの件ですが、実はウイスキーの名産地で、100近い蒸溜所があります。
ここで造られているのが世界5大ウイスキーにも数えられているスコッチウイスキーです。
実はスコッチウイスキーは「スペイサイド」「ハイランド」「ローランド」「アイラ」の4つに分けることができます。
同じスコッチウイスキーでも、特徴が少しずつ違ってくるのです。
「マッカラン」は、「スペイサイド」で造られたウイスキー。
スペイサイドは、スコットランド最大の川であるスペイ川沿いの地域のことで、山や渓谷などがある自然豊かな場所です。
ウイスキー造りに最適と呼ばれるスコットランドのスペイ川流域の気候と水によって造られた「マッカラン」は、上品な甘さとまろやかさ、そして華やかな香りが特徴。
味わいは、ウイスキーの中でも比較的クセがなく、飲みやすいタイプです。
その完成度は、「シングルモルトのロールスロイス」と讃えられるほど。
ちなみにシングルモルトの「モルト」というのは大麦麦芽だけを使って作られたウイスキーという意味、「シングル」とは単一の蒸溜所で造られたという意味です。
つまりシングルモルトウイスキーとは「単一の蒸溜所で造られた、大麦麦芽100%のウイスキー」ということ。
造られた土地の風土や、蒸溜所の特徴が大きく反映するので、蒸溜所ごとの独自の味わいを楽しむことができます。
そんなシングルモルトの中でも最高峰と称えられる「マッカラン」。
一体どんな蒸溜所で造られているのでしょうか。
ザ・マッカラン蒸溜所の歴史
そんな最高峰のウイスキーを醸す「ザ・マッカラン蒸溜所」は、スペイサイドの美しい風景の中にあります。
地形的に、密造酒造りが盛んに行われたという歴史があるスペイサイドで、1824年に「蒸溜ライセンス」を取得。
合法的に蒸溜を行ってきた、名門中の名門です。
蒸溜所自体の歴史は更に古く、スペイサイド周辺がマッカラン教区と呼ばれていた18世紀初めには、既にその名は知られていたとか。 地理的に、決して大きな地域ではないスペイサイドですが、多くの蒸留所が密集し、有名銘柄が多いことから「スコッチといえばスペイサイド」と呼ばれるくらいウイスキー通には親しまれています。そんなスペイサイドの中で、指折りの蒸留所が「ザ・マッカラン蒸留所」なのです。 そんなマッカランのおいしさは製造方法の秘密にありました。 “マッカランの魂が宿る“とも言われている「イースターエルキーハウス」は、ザ・マッカランのスピリチュアルホームとして知られる象徴的な場所。1700年、ジョン・グラント氏によって建てられたこの施設は、蒸留所の精神を具現する場所としてゲストを招いての試飲会や宿泊などに使われている場所です。 ザ・マッカランを語る上で、大切な歴史の数々が刻まれているこの施設はこれまでに何度も所有者が移りながらも、精神性を変えることなくザ・マッカランの象徴として現在でも愛されています。 味に直接関わりがないと思う方もいるかも知れませんが、この伝統と精神性がザ・マッカランが変わらぬ美味しさを保っている秘訣といっても過言ではないのです。 ザ・マッカランの蒸留所では、スペイサイド地方でも最小の蒸溜窯を使用しています。 小さな窯を使う理由は“蒸溜するときに直火炊焚きができる”から。 こうすることで、よりなめらかな口当たりのウイスキーに仕上がるんだそうです。 ザ・マッカランは、品質にかなりのこだわりを持った製品を作っていることでも有名。最高のシングルモルトを作るために、妥協はありません。 ウイスキーは、蒸留してすぐは雑味を感じてしまう成分が混ざっています。蒸留が進むにつれてこの雑味がなくなっていきます。 しかし、蒸留が終わりに近づくと、必要な成分はすべて抽出し終わっているため、最後の部分はウイスキーには必要のない成分しか残っていない状態になるのです。 そのためウイスキーを蒸留するときには、溜出してきた液体の最初の部分と、最後の部分を取り除いた真ん中の部分「ハート」のみ使用します。 最初と最後をどのくらい取り除くかは、蒸溜所によっても変わりますが、マッカランはなんと全体の16%しか使わないんだそう。 3つ目は熟成させる際の樽へのこだわりです。 また、原料の大麦は最高級品種を使用。 これらの徹底したこだわりが、世界中を魅了し続けるウイスキーを造る秘訣なのです。 ザ・マッカランが織りなす色は、まさに自然の色そのもの。 熟成樽と、作られたばかりのフレッシュなスピリッツが互いに相乗効果を持ち、ナチュラルな自然の色を持ったウイスキーが生まれるのです。 樽由来のナチュラルなそのカラーは、味だけでなく視覚としても楽しめるほど美しいもの。人工的に作られていないからこそ、その色合いも長持ちするのだそう。 それ故に、ボトルに入っている状態の時だけでなく、グラスに注いでからもザ・マッカランだとわかるほど美しく繊細な色合いを実現しているのです。 ザ・マッカランで働く職人たちは、全員が各分野のスペシャリスト。 長い歴史を誇るザ・マッカランだからこその製法や哲学を代々受け継ぎ、新たな世代や引き渡すことで現在でも最高級のウイスキーを夜に送り出すことができるのだそう。 その技術は樽の厳選から、熟成度合いの確認、そしてボトリングに至るまで。工程まで1つ1つを正確に実施できるスペシャリストがいるからこそ、安定した品質の美味しいウイスキーが生まれるのです。 マッカランに限らず、やはりウイスキーはストレートやロックで味わうのが最もおすすめ。ストレートやロックで味わうことで、ウイスキーが持つ本来の味わいをダイレクトに感じることができるのです。 ザ・マッカランであれば、特徴的な気品あるドライフルーツを思わせるような独特な甘みやスパイシー感、華やかな香りを存分に味わうことができるはずですよ! また、トワイスアップにして香りを存分に引き立てる飲み方もおすすめ。 トワイスアップは、ウイスキーに対して常温のお水を同じ比率(1:1)で加えて混ぜ合わせる飲み方。これによりウイスキーの香りが引き立つとされる度数(20~30度前後)になり、“香りが開いた状態“になるのです。 ポイントは、常温の水を加えること。ウイスキーは冷やしてしまうと、香りが弱くなってしまうため。必ず常温の水を使用するようにしてください。 アルコールに弱いという方であれば、日本人に人気のスタイル「水割り」でもOK。その際は、氷と水を少しずつプラスしてちょうどいい具合のバランスを見つけ出してみてくださいね。 もちろん、ハイボールで飲むのが好きという方にもザ・マッカランはおすすめ。 ハイボールにする際は、無糖の炭酸水を使いましょう。サイダーやジンジャーエールなどを使ってしまうと、せっかくのマッカランらしい風味を存分に楽しめなくなってしまいます。マッカラン自体が甘い風味を持つウイスキーのためしつこい味になってしまうことも… また、ザ・マッカランの中でも比較的ライトな味わいのファインオークシリーズが特にハイボールにおすすめです。華やかな香りはそのままに、上品な味わいとシュワシュワとした刺激を楽しんでみてください。 全ての飲み方に共通しますが、ザ・マッカランを飲む際はとにかく“シンプルに”を心がけてみてください。 一言でザ・マッカランと言っても、そこには様々な銘柄があります。以下では代表的なザ・マッカランの銘柄とその特徴をご紹介していきます。 一般的に「ザ・マッカラン」として思い浮かべる人が多いのは、こちらの「シェリーオーク」シリーズ。 1種類の厳選されたシェリー樽で熟成されているのが特徴です。これにより、代名詞ともいえる上品で華やかな香りと、濃密な甘めかしい味わいを実現。多くのウイスキーファンを絶賛させる「シングルモルトのロールスロイス」とも呼ばれる、素晴らしい味わいとなるのです。 赤みのかかった琥珀色に近い美しい色合いも、シェリーオークシリーズの特徴。熟成年数が高いものはどんどん色濃くなっていきます。 一方、「ファインオーク」シリーズは3つの樽で熟成させた原酒をヴァッティングさせてつくられたもの。ヨーロピアンオーク・シェリー樽、アメリカンオーク・シェリー樽、バーボン樽の3つの美味しいところを合わせた絶妙なブレンドが特徴です。 こちらは、「ハイボールに向いているマッカラン」「ハイボール専用マッカラン」との呼声も高いのが特徴。 ザ・マッカランといえばストレートやロックで楽しむと思われがちですが、ファインオークシリーズのハイボールはウイスキー好きからも評価の高い名作。 初心者の方やハイボールフリークの方は、ファインオークシリーズがおすすめです。 18年以上熟成させたシェリー原酒を合わせた、濃密な味わいが特徴の「ザ・マッカラン 18年」。 ザ・マッカランの良い部分を詰め合わせたような、ブランドを象徴する1本はウイスキー好きへのプレゼントとしてもおすすめ。 南国フルーツのような甘めかしさと香りに加え、香辛料のようなスパイシーさもほのかに感じます。味の輪郭がはっきりしているこの1本、やはりストレートでちびちび楽しみながら、その実力を楽しんでほしいものです。 最低でも12年熟成させた、ヨーロピアンシェリー樽とアメリカンシェリー樽をヴァッティング。2つのシェリー樽が融合したことにより生まれた、次世代のスタンダードマッカランと呼ばれる逸品です。 「マッカラン」らしい芳醇さはそのままに、バニラのような香味がバランスよく整えられた、洗練された味わいが特徴。上記の商品で「マッカラン」が好きになった人にオススメのシングルモルト・ウイスキーです。 最低でも12年熟成させた、ヨーロピアンオークのシェリー樽原酒・アメリカンオークのシェリー樽原酒・バーボン樽原酒の、3つの異なる原酒をヴァッティングしたのが「ザ マッカラン 12年 ファインオーク」です。 「マッカラン」らしい華やかさに加え、バーボン樽原酒由来のバニラやシトラスの味わいが加わり、「マッカラン」の「シェリーオークシリーズ」より軽やかさを感じることができます。 いいとこ取りの「ザ マッカラン 12年 ファインオーク」は、ハイボールがオススメ。良さが引き立ち、かつスタイリッシュに味わうことができます。 スタンダードな「マッカラン」と言えばこれ。「ザ マッカラン 12年」。シェリー樽で、最低でも12年熟成させたシングルモルト・ウイスキーです。 ザ・マッカラン初心者が飲むなら、まずこれと言えるくらいスタンダードな一本。まずはストレートで飲んでみて、これぞ「ザ・マッカラン」という味わいをしっかり堪能してみてください。 ファインオークシリーズの中で、最も初心者におすすめなのが「ザ・マッカラン ファインオーク 10年」。 ザ・マッカランの特徴をしっかり残しながらも、比較的安値で販売されているため初心者でも手に取りやすいはず! ハイボールにうってつけというだけあり、割り物との相性も抜群。自宅で高級なハイボールを楽しみたいという方は、1本持っておくと使い勝手がいいと思いますよ。 もちろん、ザ・マッカランらしい味わいを存分に楽しむためにロックやストレートでも楽しんでみてください! ヨーロピアンオークのシェリー樽、アメリカンオークのシェリー樽、バーボン樽で熟成させた3種の原酒を組み合わせた1本「ザ・マッカラン トリプルカスク 12年」。 ファインオークシリーズにも似た味わいの、初心者にうってつけな1本です。バニラやレモンを思わせる香りに、長く続くスパイシーな余韻。ザ・マッカランの技術だからこそできるブレンドの技が光ります。 ハイボールや水割りなど、ライトに楽しむ際にもおすすめです。 蒸留所が密集している、スペイサイド。 高級感がある風味、それでいて飲みやすい味わいは初心者~熟練者にまでオススメ。ギフトにもピッタリの逸品と断じて良いでしょう。 是非、ウイスキーを語る上で欠かせない「マッカラン」をあなたの舌で確かめてください。きっとあなたも「マッカラン」の虜になりますよ!
このように、190年以上「のです。ザ・マッカランのおいしさの秘密!「6つの柱」とは?
ザ・マッカランの象徴「イースターエルキーハウス」
スペイサイド地方最小の蒸留釜
そんなにも有名な銘柄ですから、さぞ大きな釜を使っているんだろうな、と思っていた方も多いのではないでしょうか。「ベスト・オブ・ベスト」にこだわった品質
このハートを原酒にしてこの後熟成させていくのです。
それだけ品質にこだわりがあるということですね。熟成させる際の樽へのこだわり
「マッカラン」の貯蔵・熟成に使用される樽は、自社で管理する森林で栽培した材木を使用させます。
この樽を使うことで、独特の甘い香味が生み出されるのです。
ここでも、自社が所有する敷地でも大麦を栽培するというこだわりようです。自然から生み出された鮮やかな色
ザ・マッカランを作る職人の情熱
マッカランおすすめの飲み方
一番はストレートやロックで飲むのがおすすめ
香りを楽しむ!トワイスアップ(水割り)
初心者におすすめのハイボール
「マッカラン」シリーズとは
シェリー酒を作った樽で熟成させた「シェリーオーク」
三種類のシングルモルトを合わせた「ファインオーク」
人気の「マッカラン」シリーズをご紹介
ザ・マッカラン 18年
ザ・マッカラン ダブルカスク 12年
ザ マッカラン 12年 ファインオーク
初心者におすすめの「マッカラン」シリーズ
ザ マッカラン 12年
シェリー樽にならではの、華やかな香り、フルーツを想像させる濃厚な甘みと微かなスパイスが特徴。総じて高級感にを感じさせる、まさに"ロールスロイス"な逸品です。ザ・マッカラン ファインオーク 10年
ザ・マッカラン トリプルカスク 12年
まとめ
その中でも指折りの名酒が「マッカラン」です。