“日本酒は太りやすい”
お酒を飲んでいる人なら1度は耳にしたことがあるはずのこの噂…実際のところ本当に日本酒は太りやすいのでしょうか?
今回はこの噂の真相と、太らないためのポイントをいくつか紹介していきます。
日本酒のカロリーは他のお酒に比べて高い?
さて気になる日本酒のカロリーですが、他のビールや焼酎と比べてどの程度なのか、気になりますよね。
下の表に、お酒の種類ごとのカロリーの一覧を用意しました。
日本酒のカロリーは100ml当たり103kcalです。
確かにワインやビールに比べて、少し高いような気もしますね。
しかし、これだけで「日本酒は太りやすい」と結論を出すには少し早いです。
例えばビールは日本酒に比べてアルコール度数が低いので、一度に多くの量を飲みますよね。逆にアルコール度数の高いスピリッツ系はカロリーが高いですが、たくさんの量は飲めません。カロリーだけでは一概に、どのお酒が太りやすいとは言えないのです。
つまり、アルコール度数を考慮すると、大体どのお酒も、同程度のカロリーになるんです。
種類 | カロリー |
---|---|
ビール | 40kcal |
発泡酒 | 45kcal |
ワイン | 73kcal |
日本酒 | 103kcal |
焼酎(乙類) | 146kcal |
梅酒 | 156kcal |
焼酎(甲類) | 206kcal |
ウイスキー | 237kcal |
ブランデー | 237kcal |
ウォッカ | 240kcal |
ジン | 284kcal |
また、カロリーの他にもう1つ太る原因となる糖質。
最近は糖質カットのお酒もよく見かけますが、日本酒の糖質は本醸造酒の場合100ml当たり約4グラム。
純米酒は約3.5グラムと言われています。
ビールと比較してみると、普段私たちが良く口にする淡色ビールは約3グラム、黒ビールは約4グラムと日本酒と大差ありません。
また、カロリーの時と同様、ビールは比較的アルコール度数が低く量を飲んでしまいがちなので、トータルだと日本酒より糖質を摂取していた、なんて可能性も考えられます。
このように見てみると、100ml当たりのカロリーや糖質は高めといえるかもしれませんが、飲む量を加味すると、“日本酒=太る”という考え方は間違っていると言えそうです。
そもそも、お酒のカロリーは太りにくい
お酒のカロリーは一般的にエンプティカロリーといって、脂質や糖質よりも先に、最優先で熱として放出されるといわれています。
お酒を飲むと、顔が赤くなったり、身体が熱くなったりするのは、アルコールのエンプティーカロリーが即座に熱として放出されてるからなのです。
人間の体は、有害な物質をできるだけ早く消化しようとします。
アルコールは人体にとって蓄積しておくとよくない物質。
そのためお酒を飲んだ時に体は有害物質が体内に入ってきたと思い、脂肪や糖質よりも先に消化しようとするのです。
要するに、お酒のカロリーは体内に吸収されず放出されてしまうということです。
ではお酒はどんなに飲んでも太らないかと言えば、そうではありません。
実際、お酒を良く飲む人は体脂肪率も高くなる傾向にあります。
シメの○○が食べたくなってしまう理由
お酒を飲んだ後ってしっかりおつまみを食べたはずなのに、なんだかお腹が空いてシメにラーメンや甘いものを食べてしまう…なんてことがよくありますよね。
実はこれ、お酒を飲んで血糖値が下がっていることが原因になっています。
アルコールを飲むと、肝臓はこれを分解しようと働きます。
肝臓が必要としているエネルギーは主にブドウ糖なので、血液中のブドウ糖を消費します。
血液中のブドウ糖を消費すると、血糖値が下がるので、血糖値を上げるためにお腹を空かせて食べ物を食べさせようとする…こんな仕組みになっているのです。
このような事態をなるべく防ぐためにも、お酒の飲みすぎには注意したいものです。
また、ラーメンが食べたくなってもうどん屋やお茶漬けなど少し軽めのものにするように工夫してみてもいいかもしれませんね。
他にも、日本酒を飲むときに太りにくくする工夫がいくつかあります。
太りにくくする工夫
ポイント1~一緒に食べるおつまみのチョイス~
日本酒に限らず、「お酒を飲むと太る!」と言われている理由。
それは、お酒そのものではなく一緒に食べるおつまみにあります。
犯人は「おつまみ」と言えるでしょう!
お酒を飲むと満腹感が得ることができず、つい食べ過ぎてしまうことが多いのです。
太らないためには、できるだけカロリーの低いおつまみをチョイスしましょう。マグロのお刺身、枝豆、山かけ、冷奴等がオススメです。焼き鳥は、タレではなく、出来れば塩をチョイスすると◎。
ポイント2~すきっ腹でお酒を飲むのはやめましょう~
お酒を飲む際はできるだけ胃を満たしてからにしましょう。
お腹が空いた状態でお酒を飲むと、アルコールが一気に回ってしまいます。酔っぱらうと判断力が鈍り食べ過ぎの原因になってしまいます。
ポイント3~冷やよりも、熱燗で~
人は体が冷えると代謝が下がり、脂肪を溜め込むようになります。
太らないためには冷たいものより、暖かいものを食べるのが大事です。日本酒はビールと違い「熱燗」で楽しめるのでオススメですね。
まとめ
日本酒で太らないためのポイントについて、いかがでしたでしょうか。日本酒のカロリーについて、ご理解頂けましたでしょうか?これらのポイントを押さえておけば、少しは気兼ねなく日本酒をはじめ、お酒を楽しめるのではないかと思います。
ただ日本酒が好きな方は、もちろんビールも好きなはず。
酔ってついつい日本酒→ビールなんてどんどん飲んでしまうパターンに気を付けてくださいね。
いきなりこの記事の全てを実践するのは難しいかもしれませんが、日本酒を飲む際は、念頭に置いておくと良いかもしれません。おつまみ、空きっ腹、冷えに気をつけましょう。