日本だけでなく、世界的なブームとなり今や文化としても定着しつつあるクラフトビール。最近では、居酒屋でもビールのスタイルや銘柄を選べるようになり、多くの飲食店でクラフトビールを楽しめるようになりました。
しかし、これまで日本では大手メーカーが発売するピルスナータイプのビールが主流だったこともあり、「ペールエール」「IPA」などといった異なるスタイルのビールはまだまだ馴染みがないのも事実。
ということで今回は、これからクラフトビールを飲んでみたい、勉強してみたいという方に向け、定番のクラフトビールの中からおすすめの銘柄を10商品ご紹介。ビールを選ぶ際の参考にしてみてください!
今回のセレクト基準
今回おすすめしたクラフトビールは、有名通販サイト「Amazon」「楽天」で通年で購入しやすいものをセレクトしています。(時期によっては売り切れの可能性もあり)
クラフトビール(ビール)は、他のお酒よりも比較的新しい製品が発表されやすく、バッチごとの違いを堪能できるのも面白いポイント。
定番商品を飲んで美味しいと思ったら、季節限定のシーズナルビールや、ブルワリー同士のコラボレーションビールなどを試しながら自分の好きなタイプやブルワリーを見つけてみてください!
日本でクラフトビールを購入できるサイトを知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
定番のおすすめクラフトビール 10選をご紹介!
よなよなエール/ヤッホーブルーイング
ヤッホーブルーイングの定番商品「よなよなエール」。最近ではコンビニやスーパーでも購入できるようになったため、このパッケージを目にしたことがある方も多いのでは?
スタイルは、アメリカンペールエール。日本でクラフトビールが流行した時期に多くの方がハマったであろう、王道の味わいを楽しむことが出来ます。
香り豊かなカスケードホップ由来のグレープフルーツのような香り、程よい苦味に加え、モルト由来の甘みもしっかりと感じる非常に完成度の高いビール。クラフトビールの入門としてもおすすめできる、定番の1本です。
PUNK IPA/Brew dog
スコットランドのブルワリーBrewdogが発売するシグニチャー「Punk IPA」。
IPA(インディア・ペールエール)は、ホップを大量に使用することで通常のビールよりも苦味を強く感じるスタイル。ホップ由来の柑橘系の香りも非常に心地よく「クラフトビールといえばIPAでしょ!」と考える人も多いはず。
苦味が強いスタイルではありますが、グレープフルーツのような香りが非常に強いので、初めて飲む人にとっては「苦い?甘い?」と少し混乱するかも。
「Punk IPA」は、IPAの入門としてもうってつけの代表銘柄ですので、クラフトビール(IPA)の入り口としてセレクトしたい1本です。
MIND HAZE IPA/Firestone Walker
昨今最も流行しているビアスタイルといえば、やはり「Hazy」と呼ばれる濁ったタイプのビールでしょう。New England Style(ニューイングランド スタイル)などとも称されるこれらのタイプの中でも「NE IPA」「Hazy IPA」といったIPAスタイルが特に人気。
IPAよりもさらに多くのホップが使われる事が多いスタイルですが、意外にも苦味は控えめ。これはホップの使い方に違いがあり、苦味が抽出される麦汁煮沸中にはあまりホップを使用せず、その後ドライホッピングという形でホップの香りだけを抽出してビールに華やかな香り付けを行うのだそう。
またHazyスタイルは通常のビールよりもトロミがあり、甘みを感じやすい銘柄が多いのも特徴。そのため、あまりビールを飲んだことがない初心者や、苦味が苦手という方もHazy系のビールを飲むと驚くことも少なくはありません。
こちらの「MIND HAZE IPA」も、パイナップルやライチなどのトロピカルフルーツの香りに加え、IPAらしい苦味も感じつつトロリとした甘みもある1本。
ジューシーで飲みごたえがありながらも、すっきりとした完成度の高いビールです。
箕面スタウト/箕面ブルワリー
大阪の箕面にある、箕面ブルワリーが発売する「箕面スタウト」。箕面ブルワリーは、世界的なビールの賞を何度も受賞した経験がある、知名度・実力ともに日本屈指のブルワリーです。夏の期間に発売する「桃ヴァイツェン」は非常に人気で、発売数時間で完売することも少なくありません。
どのビールも完成度が高く美味しいのですが、特にこちらの「箕面スタウト」数多くの賞を受賞した同ブルワリーの看板商品。
スタウトとは、簡単にいえば「黒ビール」の1種類。(有名なスタウトといえば、イギリスのビール「ギネス」でしょうか)
チョコレートやコーヒーに例えられる味わいに、なめらかな口当たり。非常に濃厚そうな見た目ですが、意外にも飲み口はすっきりとドライなので、どんどん飲み進めてしまいます。
スタウト未体験の方は、日本が誇る素晴らしいスタウト「箕面スタウト」を1度試してみてほしいものです。
KAGUA Rouge/FAR YEAST BREWING
「KAGUA Rouge」は、日本のFAR YEAST BREWINGが発売するビール。
名前の通り、赤みがかったルージュ色の液体はとても美しく、ボディも重めで非常に飲みごたえがあります。こちらのビールで最も特徴的なのが、“和のハーブ“ともいえるゆず・山椒を原材料として使用している点。これにより、他の国のビールでは感じられないような、スパイシーながらも爽やかな味わいを実現しています。
アルコールも9%と比較的高め。なかなかお目にかかれない複雑な味わいは、幅広い料理とのペアリングに対応してくれそう。
「どの食事と合わせようかな?」と色々と考えるのも楽しみの1つです!
帝国IPA/Baird Brewing
日本のBaird Brewingが通年で発売する「帝国IPA」。名前からして重厚な雰囲気が漂ってきますが、そこまで派手な苦味が主張するわけではなく、非常にバランスがとれたIPAという印象の1本。
これは、イギリスの伝統的な醸造方法を基に造られているからなのだそう。砂糖を上手に使うことで、ホップ由来の特徴的な香り、IPAらしい苦味の他、モルトの個性も引き出した1本になるのだとか。
モルトゆらいの甘み、深みもしっかり感じられるこちらのIPAは、ゆっくりと時間をかけて味わいたいビールですね。
だいだいエール/常陸野ネストビール
日本の常陸野ネストビールが発売する「だいだいエール」は、同ブルワリーが通年で発売している定番商品。常陸野ネストビールは、海外でも非常に知名度が高いブルワリーで、アメリカのスーパーなどでもよく見かけます。
地元である茨城県で栽培されている「福来みかん」を原材料に使用したこちらのビールは、苦味を感じながらもフルーツ由来のほどよい酸味も感じられる比較的ライトなIPAスタイル。
夏にゴクゴク飲んで喉を潤したくなる。そんな爽やかなIPAです。
COEDO 小江戸ビール 毬花 Marihana/コエドブルワリー
埼玉県にあるコエドブルワリーが発売する「COEDO 小江戸ビール 毬花 Marihana」。名前を聞くと、マリフ○ナを連想するかも知れませんが「毬花(まりはな)」はホップの花を意味する言葉なのだそう。
Session IPAは、IPAらしい特徴的な苦味はそのままに、アルコール度数を下げた飲みやすいスタイルのビール。4.3%と比較的低アルコールながら、柑橘系のフルーツを思わせる華やかな香りが強く感じられる上品な仕上がり。
「重いし強いからIPAは1杯で十分」という方でも、何度もおかわりしたくなるようなライトでドリンカブルな1本です。
Elvis Juice
「Punk IPA」と同じくスコットランドのブルワリーBrew dogが発売する「Elvis Juice」。こちらもIPAスタイルですが、特徴的なのが5種類のホップの他にグレープフルーツの皮を使用している点。
IPAらしい苦味もありながらも比較的抑えめ。その代わり、ホップの香りやグレープフルーツ由来の爽やかなシトラス系フレーバーが口の中を支配します。キレがよくスッキリとした苦味なので、IPAなのにゴクゴクと飲み進めてしまいます。
私がよく行くビアバーでは、女性に大人気でしたね。
グレープフルーツジュース×ビールといったような爽快感のある味わいは、ぜひ試していただきたいところ!
Tangerine Express IPA/
アメリカ・サンディエゴで1996年から営業しているStone Brewingは、アメリカでIPA人気を根付かせた歴史ある実力はブルワリー。シグニチャーの「Stone IPA」は、歴史に残る1本として現在でも絶大なる人気を誇っています。
こちらで紹介する「Tangerine Express IPA」は、一時期限定醸造されていたものが定番商品になったという人気の1本。タンジェリン(みかんのような柑橘系フルーツ)のピューレをたっぷりと使用する他、味の仕上げにパイナップルも使うなどトロピカルなフレーバーが特徴のIPAです。
トロピカルでジューシーな味わいでありながら、同ブルワリーらしい苦味もしっかりと引き立ったIPA好きには堪らない1本。
本物の果実を複数使うことで表現されたトロピカルなIPA。一口飲めば虜になってしまうかも!?
シーズナルや限定品も美味しいものばかり!奥深きクラフトビールの世界を堪能してみては?
数百種類以上あるといわれているビールのスタイル。それぞれに個性がありますが、どれを好むかは本当に人それぞれ。
苦味が好きな方はIPA、酸味が好きな方はサワーエールなどなど、ビールは飲むのももちろん楽しいですが、選ぶ時からワクワクがあるのも素敵なところ。
先述したように、今回おすすめしたのは大手通販サイトで購入できるド定番ともいえるものばかり。
クラフトビールが好きになってくると、季節限定のシーズナルビールや、限定品なども飲みたくなってくるものです。こちらの記事は、あくまで入り口の参考程度にして、ご自身の好きなクラフトビールを見つけてみてくださいね!