日本酒発祥の地とも言われている、島根県。県内には、日本の歴史にまつわるスポットも多数あるなど観光地としても有名ですよね。
伝統的な日本酒造りもそうですが、多種多様な酒米を栽培しており幅広いタイプの日本酒を楽しめるのも特徴の1つ。
今回は、島根県のおすすめ日本酒をランキング形式で10本ご紹介!さらに、島根県の日本酒造りの特徴や歴史、人気の酒蔵に関してもあわせて解説していきます。
島根県の日本酒の特徴
歴史
日本酒発祥の地とも呼ばれている島根県。日本最古の歴史書「古事記」の出雲神話や、「出雲国風土記」に残る記載がその所以です。
いずれにせよ、島根県には弥生時代から脈々と、多様な酒造りが伝わっています。その歴史の深さが、島根県の日本酒の最大の特徴と言えるでしょう。
エリア
県内は、松江地区、出雲地区、雲南地区、大田地区、邑南地区、浜田地区、益田地区の7つのエリアに分けて考えられます。各エリアを合わせると酒蔵の数は約30。それぞれが個性豊かな銘柄を展開しています。
酒米
島根県で栽培されている酒造好適米は主に5種。
島根県で開発された➀「改良雄町」➁「改良八反流」➂「神の舞」➃「佐香錦」。そして新潟県で開発された➄「五百万石」です。
➀改良雄町(かいりょうおまち)
雄町の改良品種として、比婆雄町と近畿33号を交配して作られた酒米。栽培が難しいが、雄町譲りの優れた特性を持つ。
➁改良八反流(かいりょうはったんながれ)
八反流2号と農林44号を交配して作られた酒米。改良雄町同様に栽培に難があり、生産量も少ないため"幻の酒米"と呼ばれている。
➂神の舞(かんのまい)
五百万石と美山錦を交配して作られた酒米。五百万石の弱点である、耐冷性と収量性を改良したのが特徴。中山間地域に適している。
➃佐香錦(さかにしき)
改良八反流と金紋錦を交配して作られた酒米。山田錦に代わる"吟醸用の酒米"として改良された。
➄五百万石(ごひゃくまんごく)
菊水と新200号を交配して作られた酒米。粒は小ぶりだが、淡麗でスッキリとした味わいの酒に仕上がるのが特徴。島根県内の酒米では、作付面積が最も大きい。
島根県の酒蔵は、これらの様々な酒米を使い酒造りを実施。軟質米を使った濃醇な酒や、硬質米を使った淡麗な酒など、それぞれの酒米の個性を活かした名酒を世に送り出しています。
島根県でよく使われている酒米を知れば、より島根県ならではの味わいを知ることに繋がるでしょう。
島根県の日本酒ランキングtop10
島根県日本酒ランキング10位:月山 特別純米 出雲
出典:月山(がっさん)特別純米 出雲 300ml [島根県]
「月山 特別純米 出雲」は、マスカットのような爽やかな香り、スッキリとした味わいが特徴。幅広い料理に合う万能な日本酒です。
"ワイングラスで美味しい日本酒アワード"で最高金賞を受賞した一本。香りを楽しみながら和洋中、様々な料理とペアリングして楽しんでみてください!
島根県日本酒ランキング9位:無窮天穏 天雲
「無窮天穏 天雲」は、米と麹の香りと旨味、吟味、乳酸味、酵母の酸味、ほど良い苦味と渋みが特徴。「無窮天穏」シリーズとして、板倉酒造の"酒造りの集大成"の一つに位置付けられている日本酒です。
リラックスタイムに飲めば、穏やかで長い余韻が体に浸透していくこと間違いなし。一日の終わりを飾るのに相応しい、至極の一本です。
島根県日本酒ランキング8位:月山 純米吟醸
出典:月山(がっさん)純米吟醸 720ml ギフト用化粧箱入り [島根県]
「月山 純米吟醸」は、心地良い香りと旨味、スッキリとした後口が特徴。「月山」の中でも自信作と明言されている日本酒です。
爽やかな酸味がまとめる、絶妙なバランスは見事の一言。広島国税局清酒鑑評会「味を主たる特徴とする清酒」部門で、優等賞を連続受賞した実力を持つ一本です。
島根県日本酒ランキング7位:奥出雲 純米大吟醸
「奥出雲 純米大吟醸」は、華やかな香り、柔らかな味わい、心地良い余韻が特徴。幻の酒米"改良八反流"を使用した日本酒です。
"ワイングラスでおいしい日本酒アワード"の大吟醸部門で金賞を受賞した一本。楽しむ際はワイングラスに注ぎ、まずは香りを充分に堪能するのが良いでしょう。
島根県日本酒ランキング6位:李白 純米大吟醸
「李白 純米大吟醸」は、穏やかな香り、ふっくらとした優しい味わい、心地良いキレが特徴。山田錦を45%まで精米し、低温長期発酵させた日本酒です。
個性がありながらも主張は強過ぎないので食中酒に最適。冷酒で楽しむと、より自然に料理のポテンシャルを引き出してくれるのでオススメです!
島根県日本酒ランキング5位:大吟醸 玉鋼
「大吟醸 玉鋼」は、辛さの中にある味の厚みが特徴。日本刀の原料、和鉄玉鋼より銘名された簸上清酒を代表する日本酒です。
名前通りの、剛直な力強さを感じられる一本。キレの良さを存分に楽しめる、冷酒で楽しむのがオススメです。
島根県日本酒ランキング4位:開春 純米超辛口
「開春 純米超辛口」は、深い香り、厚みのある味わい、スッキリとした後味が特徴。日本酒度+15度に仕上げられた超辛口の日本酒です。
中取り部分を使用しており、キレが良いだけでなく飲みごたえも充分。辛いだけでなく香味が主張してくれるので、飽きることなく最後まで楽しめます。
島根県日本酒ランキング3位:李白 特別純米 辛口 やまたのおろち
出典:李白 特別純米 辛口 やまたのおろち [ 日本酒 島根県 1800 ]
「李白 特別純米 辛口 やまたのおろち」は、旨味とスッキリとした辛さが調和した味わいが特徴。「李白」の商品の中でもより辛口に仕上げた、「やまたのおろち」シリーズの日本酒です。
冷酒でも美味しいですが、冷や、または燗で楽しむのがオススメ。温度帯によって香味のニュアンスが変わるので、好みの温度を見つけて飲むのが良いでしょう。
辛口好きは是非、味わってみてください!
島根県日本酒ランキング2位:仁多米コシヒカリ 純米
「仁多米コシヒカリ 純米」は、スッキリとしたキレが特徴。西の横綱と呼ばれるブランド米"仁多米コシヒカリ"を100%使用した日本酒です。
刺身や鍋物など、和食と特に好相性。一口飲めば感じられる、出雲地方特有の酸味が、これらの料理を引き立ててくれます。
冷やなら辛口の味わいを素直に。燗なら米の旨味がより広がって美味しいです!
島根県日本酒ランキング1位:月山 大吟醸 扇
出典:月山(がっさん)大吟醸 扇 720ml ギフト用化粧箱入り[島根県]
「月山 大吟醸 扇」は、フルーティな吟醸香、なめらかな口当たりが特徴。シルキーで繊細な日本酒です。
旨味もしっかりとありますが、比較的サッパリとした料理の方が好相性。5度~10度ほどに冷やして、食中酒として楽しむのがオススメです。
全国新酒鑑評会で、高い金賞受賞率を誇る「月山」。同ブランドを醸す吉田酒造の、高い技術力が結集した一本です!
島根県の酒蔵ランキングtop5
島根県酒蔵ランキング5位:板倉酒造
「板倉酒造」は、明治四年(1871年)に創業した出雲市の酒蔵です。
約150年、地元の米、水、そして出雲杜氏の技により酒造りを実施。現在は「天穏」「無窮天穏」を中心に、こだわりの一本を世に送り出しています。
島根県酒蔵ランキング4位:簸上清酒
「簸上清酒」は、正徳二年(1712年)に創業した仁多郡の酒蔵です。
蔵を構える奥出雲町は島根県の南玄関として発展。地元の食文化に寄り添いながら、老舗蔵として活躍しています。
300年以上、歴代の出雲杜氏によって紡がれる味わい。それを大切に「玉鋼」や「七冠馬」を醸しています。
島根県酒蔵ランキング3位:李白酒造
「李白酒造」は、平成五年(1993年)に設立した松江市の酒蔵です。
今の社名になったのは平成五年ですが、元を辿ると明治十五年(1882年)に個人創業されたのが始まり。以来その地で日本酒を醸し続けています。
"食中酒としてバランスよく、食事をおいしくさせる酒質"を目指しているのが特徴。どのグレードでも酒造好適米を使用し、名酒「李白」を世に送り出しています。
島根県酒蔵ランキング2位:奥出雲酒造
「奥出雲酒造」は、平成十六年(2004年)に設立した仁多郡の酒蔵です。
位置する奥出雲町は、山々に囲まれ、棚田が広がる"米の郷"。その肥沃な土地で育てられた酒造好適米を使用する全量純米蔵です。
奥出雲ブランドと、地元の仁多米コシヒカリを使用した「仁多米」ブランドを代表銘柄として展開しています。
島根県酒蔵ランキング1位:吉田酒造
「吉田酒造」は、寛保三年(1743年)に酒造館としてスタートした安来市の酒蔵です。
"島根の名水百選"指定の超軟水を仕込み水に使用。これは、松江発祥の不昧流茶道において、"最高の水"と称される水です。
柔らかな味わいと、出雲流の芳醇な旨みを調和させる酒造りを実施。「月山」の蔵元として、日本酒ファンから親しまれています。
日本酒発祥の地ともいわれている、歴史ある島根県の日本酒を楽しもう!
1700年代にできた蔵から2000年代にできた新しい蔵まで、新旧入り交じった様々な蔵の技術により個性的な日本酒が多数作られている島根県。歴史に裏打ちされた技術に加え、新たな風を吹き込むなど日本酒ファンにとってはやはり注目の地域と言えるでしょう。
今回のランキングで気になる日本酒は見つかりましたでしょうか?記事を参考に、様々な日本酒を飲み比べてぜひお気に入りの1本を見つけてみてくださいね。